キミと空とネコと

キミと空とネコと76

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響夜は仕事に付いて考えていた。

書く事は好きだ。オレのことを大事にしてくれるファンもいる。

カイトのことは愛してるし、大事だけど、だからって仕事と両天秤にかけるのはどうなのか?

小田切がカイトを傷付けた事が許せなくて、子供みたいに小田切を困らせているけれど、これでいいのか?

カイトがもしこの事を知ったら、カイトは自分を責め、オレを無責任な奴だと思わないだろうか?

何度考えても、最後は響夜が間違ったことをしているようにしか思えない。大人が子供じみた真似をしてかっこ悪すぎる。オレもそんな自分が嫌だ。

これって、小田切を困らせてるんじゃなくて、小田切から逃げているだけじゃないかと思う。

小田切にちゃんと向き会わないとダメだ。今の響夜のしていることをカイトは許してくれないだろう。

次の日、響夜は聖夜に考えた事を言う。

「オレ、やっぱり仕事に戻る。このやり方をカイトは喜ばないし、かえってカイト自身を責める事になりそうだ。」

「そう響夜が思うなら、そうすればいい。何が正しいやり方なのかはわからない。ただ後悔するような事だけはするな。仕事については、自分のことなんだから、オレは何も言わない。響夜の思うようにしたらいい。小田切も一日響夜と連絡が取れなかったことで変化があるかもしれないしな。」

「ありがとう。聖夜。小田切に今まで何も言わなかったオレも悪いんだ。ちゃんと話をする。」

そして、響夜はマンションに戻り、小田切に連絡すると小田切はすぐにマンションに飛んできた。

「先生。酷いです。私がどれだけ大変な思いをしたかわかりますか?私は先生に認められた編集者だと思って先生を信頼してきたのに裏切られた気分です。」

「酷いだと?オマエがカイトにしたことはどうなんだ。酷くないのか?オレが許せないのはオマエがカイトを傷付けたことだ。今まではオマエに言われた通りにしてきたが、これからはオレはオレのやり方で仕事を進めて行く。オマエに管理されるくらいなら、佐久間とは手を切る。」

「先生。何て事を!!切るだなんて困ります。先生は佐久間のドル箱なんですよ。これからもっとメジャーに上に活ける人なんです。それをあんな汚らわしい男に囚われてしまって・・・。先生は女性が好きだったはずです。あんな汚らわしい男のことは忘れていい本を作りましょう。」

「カイトのことを汚らわしいなんて言うな!!オレはカイトのことを恋愛の対象として好きなんだ。愛してる。カイトが男なのは初めからわかってたことだ。オマエにオレの恋愛について指図される覚えはない。オレはカイトの事を諦めるつもりはないから、オレも汚らわしい人間だぞ。オレの編集者から外れたらどうだ?」

小田切は響夜の才能に惚れ尽くしてるし、もっと上にいけると踏んでいる。カイトのことはカイトに言えば先生に近寄る事はしないだろうとわかっている。ようは二人が近寄らせなければいいのだ。先生にわからないようにカイトに言えばいい。

「わかりました。先生の恋愛の事について私が口を挟む事はもうしません。先生の仕事も先生のスケジュールで動かすようにします。メディアに出る事も控えましょう。だからこのまま、私を編集者として使ってください。」

編集者としては優れた人物であることにはかわりはない。聖夜と雪夜が小田切については調べている途中だし、このまま少し様子を見ようか・・・。響夜は考えた末にこのまま小田切を編集者で使うことにする。

「ただし、カイトにはオマエは近づくなっ!!二度とオレの恋愛について踏み込むなよっ!!」

甘いことはわかっているが、今までの小田切がリードする形から、響夜がリードする形にもって行けた事は喜ばしい事だ。

「先生。申し訳ありませんが、今日のサイン会はお願いします。」

響夜とて、期待しているファンを悲しませたくはない。

「わかった。今入っているサイン会はするが、これ以降はメディアにはいっさい出ないからな。覚えておけ。」

「わかりました。」

小田切は取り合えずホッとした。サイン会をしないと言いかねないと思っていたのだ。

「じゃ、先生、着替えてサイン会の会場に移動してください。」

「ああ。わかった。」

小田切が同性愛に対して嫌悪感を抱いていることにはかわりはなく、その矛先はカイトに向かっている。響夜は小田切がカイトに近づかないように小田切の行動にも気をつけないといけないと再確認する。

あと2週間は小田切の組んだスケジュールをこなすしかない。それ以降は響夜のリードで仕事を選択していけるので、カイトと話す時間も作れると思っていた。

「カイト、もう少し待っててくれよ。オレはカイトの言葉を受け入れる事は出来ない。あれがカイトの本心だとは思えないからな。二人で話さなければカイトの心はわからない。たくさんの人の中では「フリ」をしてしまうから。人を責める事が出来ず、自分を責めるから・・・。二人だけで話してカイトの本心を聞き出そう。」

それまでに、このタイトなスケジュールをこなしてしまわなければ。響夜は目標が出来た事で仕事に意欲的に取り組む。この2週間で聖夜も雪夜も小田切について調べ終わるだろう。

カイトに会ってない間に不抜けになって仕事が出来なかったなんて言われないようにしなければ。

響夜はカイトと二人で話す時間を作るために仕事に没頭する。

しばしば、夜になると空の月を見上げ、カイトの顔を思いながら・・・。

「カイト、今、どうしてる?オレはやっぱりカイトを愛してる。離れていればいるほどカイトが愛しいと思うよ。早く会いたい。その時はカイトの本心を必ず聞き出すからな。じゃないとオレはカイトを諦められないんだ。こんなにカイトに執着することになるなんて最初は思っても見なかった。カイトがホントの愛することを初めて教えてくれたんだぜ。責任とってくれなきゃな。カイト・・・。身も心もオマエを愛してる。」





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