貴方の腕の中で

貴方の腕の中で11

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結局、家に帰っても頭の整理は出来ず散漫とした思考のままだった。


なぜ彼が急に機嫌を悪くして、あんな意地悪になったのかわからず・・・。


「あーーーーっ。もうわけわかんないっ」ボクはもう考えるコトを手放した。


どうしたって、彼とはもう一度会わなければならないのだから・・・。


彼と会うことに嬉しいような怖いような気分になるのはなぜなんだろう。


ボクはそのことを考えていた。


彼の声が聞きたいから?


安心したいから?


そして昼間会った彼を思い出す。


背が高くてガッチリしてて、守ってくれるって感じ。


顔もそれを表すかのようなキリッとした眉、意志の強そうな目、一文字に結んだ唇にも男としての色気があった。


男でも、女でも頼りにしてしまう。見惚れてしまうような男だった。


それに比べると自分はどうだろう。


華奢な身体、色白の肌、童顔でいまだに学生と間違われる顔。


おまけに男の人しか好きになれないマイノリティな性癖。


どっぷりと自己嫌悪に陥ったところに携帯の着信が鳴る。


「あっ。蓮?オレ友哉だけど。仕事終わったからメシ食おうぜ。もちろん、蓮の奢りな。駅で待ち合わせな。どれ位時間かかる?」


彼の声にドキッと心臓が高鳴り、『蓮』と呼ばれた事に顔が赤くなるのがわかる。


昼間の怒った様子はなく、仲の良い友ダチに話しているような気さくなしゃべりかたにとまどう。


「あっ・・・。えと・・・。えっと・・・。」すぐに答えられず軽くパニックになる。


「蓮?落ち着いて。ゆっくりでいいから。」


彼の優しい声に深呼吸する。


「えっと。あと20分くらい?」


「OK!じゃ、駅前のコーヒーショップで待ってるわ」


「はい。」


電話を切るとボクはあわてて服装を整え鏡で全身をチェックする。


「まるでデートに行くみたいじゃん・・・。」つぶやくと自然と顔がほころぶ。


ボクは彼に早く会いたくてタクシーに乗る。


昼間あんなに彼のことを最悪だと思ったコトなんてすっかり忘れている自分に苦笑する。


駅前のコーヒーショップをのぞくと、彼は携帯をいじっていた。


そこに居るだけで人目をひくようなオーラが放たれている。


周りのお客さんが彼を遠巻きに見ているのに、彼は気がつかないのかどうでもいいのか気にする様子もない。


声を掛けられずに入り口で立ち止まっていると、携帯から顔を上げた彼がボクを呼ぶ。


「蓮?早かったな。」


彼がボクを見た事で、それまで彼を見ていた視線がボクへと向けられる。


うわっ。ボク見られてる。


そう思うと顔が上げられず、声も出せない。


彼はそんなボクのそばにきてにこっと微笑むと自然とボクの腰に手を回して外へ連れ出す。


視線から逃れられたことで自然とホーッとため息がもれる。


「どうした?緊張してる?当たり前か、昼間嫌な気分にさせたもんな。ごめんな」


彼は自分の非をこともなげにわびる。


昼間、自分を振り返り自分が悪かったのだと反省したと頭をかきむしりながら笑う。


ボクは彼をまじまじと見つめ、声が出なかった。


この人はなんてまっすぐなんだろう。


ボクはこの人のコトが好きだ。


自然とわきあがる思いにもう蓋をすることが出来なかった。










クリスマスなので今日は2本UPです。何だか、短かったり長かったりでゴメンナサイ。イマイチわかってなくて・・・。付き合ってくださってる皆様ありがとです(*^_^*)



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