たとえこの世の終りが来ようとも

たとえこの世の終りが来ようとも68

 ←たとえこの世の終りが来ようとも67 →たとえこの世の終りが来ようとも69


「そろそろオレ達は異界に戻ろうと思う。」

朝食をみんなで取っている時に竜王がみんなに告げる。隣でレンも頷いている。

「まだ異界は混乱している。怪我も治ってきている事だし、竜王として異界をまとめて行く次期だと思う。このままじゃ第二のラヴァルが出て来るとも限らんしな。」

「竜王もレンも行っちゃうのか。行ってしまうのはわかってたけど、なんだか寂しくなるな。」

「ありがとう。でも異界を収めるのは竜王の仕事だから人間界のためにもちゃんとしないとね。」

「ああ。オレにはレンがいてくれるからちゃんとやり遂げられると思う。」

「そうすると人間界と異界の門は閉ざされてしまうんだよね。もう会えなくなるんだ…。」

聖蓮は竜王もレンも父親のように思っていた。家族だと…。ましてやレンは血のつながった父親。いなくなれば聖蓮は天涯孤独となってしまう。

「聖蓮、ボクは聖蓮の父親だけれど人間じゃない。異界の者だ。一緒に居て聖蓮を苦しめる事もあるだろう。それにもう死んでしまっているんだよボクは…。聖蓮には可哀想だけど、ボクがここにいるのは間違いなんだ。」

「うん。それはわかってるんだ…。ただ寂しいだけ…。」

「もともと異界と人間界は接してはいけなかったんだ。オレ達は友好な関係になれたが、そうでない者の方が多い。人間にあだをなすやつが多いのだ。だから門は閉じる。それがお互いにいい事なんだよ聖蓮。」

「うん…。」

「聖蓮にはみんながいるだろ。暁水も紫炎も凌駕もボクだっていつも一緒だよ。」

「久遠ありがとう。そうだね。みんながいてくれるもんね。父様も竜王と幸せになれるんだ。みんなが幸せになれるなんてこんなにいいことないもんね。」

「そうだ。それぞれの場所で一生懸命に生きていかないとな。異界をまとめるのは一筋縄ではいかないが、オマエ達のような人間もいることを知った今なら出来そうな気がするよ。みんなありがとう。」

「人間界と異界と別々になるけど忘れないでね。ぼくも忘れない。」

「あたりまえだ。忘れたりするもんか。レンと2人でオマエ達の話を魚に酒でも飲むさ。」

「で、何時帰るの?」

「すぐに行こうと思う。異界の混乱を放っておけない。オレがいない事で好き勝手している奴がいると報告をうけているのでな。」

「そう。じゃあ早く帰らないと行けないね。」

聖蓮は双葉を取り出してレンに手渡す。

「これは父様が竜王からもらった大事な思い出の物だから父様に返すね。」

「聖蓮、これはオマエが持っていておくれ。ボクは竜王とずっといられるから…。ボクは聖蓮とは一緒にいられないから変わりに双葉をボクだと思って吹いておくれ。きっとその音は異界のボクにまで届くだろう。」

「そうだ。もうその竜笛はオマエのものだ。オレも異界でレンとその音が奏でられるのを楽しみにしている。」

「うん。ありがとう。」

「では名残惜しいがオレ達はもう行く事にする。異界をうまく収める事が出来たらレンを連れて遊びに来よう。」

「ほんとに?でも門は閉ざすんでしょ?」

「門の鍵はオレ自身だからな。オレなら開けることが出来るのさ。まあ、いつになるかはわからん。オマエ達が生きているうちならいいのだがな。」

「竜王なら大丈夫だよ。ボク待ってるよ。また会える日を。」

「ああ。じゃあ、みんな世話になった。もう人間界を荒らしはしないと約束する。暁水、紫炎、久遠、聖蓮を頼む。凌駕、オマエはいつでも聖蓮の傍にいて守ってくれ。寂しい思いをさせないようにな。頼んだぞ。」

「凌駕、ボクからもお願いします。この子は自分を殺してまで我慢してしまうから甘えさせてやってね。」

「はい。聖蓮の事、オレは一生をかけて守り幸せにしますから安心して下さい。」

「凌駕ってば親に結婚の挨拶してるみたいだぞ。」

暁水の一言に笑いがおこる。

「ではみんな元気でな。」

「竜王も父様もお元気で。」

そして竜王とレンは仲良く連れ立って風の舞う中消えて行った。

「寂しくなっちゃったね…。」

聖蓮が悲しげに呟く。

「オレ達がいるじゃないか。」

「でも暁水も紫炎も故郷に帰るんでしょ?」

「そう思ってたけど、案外ここでの暮らしが気にいっててな。聖蓮と凌駕と久遠と過ごすのも悪くないって紫炎と話してたんだ。ここならオレ達の住む部屋だってあるしな。実はオレ達もう仕事場決めてきてあるんだ。オレは学校の教師。なんと聖蓮と凌駕の高校の教師だ。覚悟しとけよ。」

「で、ボクは病院。医師免許持ってるからね。町の総合病院に決まったんだ。」

「何時の間に…。でも一緒にいてくれて嬉しい。ボクと久遠だけでこの家は広すぎるから。神社は縮小する。お参りしてもらうだけならボクだけでも出来る。神事を司るのは殺生をした身ではできないからね。本来ならたたむべきなんだろうけど。」

「いいんじゃないか。出来る事をすれば。でもオレだけここの家に住めないのか。」

「だって凌駕にはお父さんもお母さんもいる家があるじゃないか。そりゃボクも凌駕と住めたらいいなとは思うけど。」

「よし、じゃオレが父さんと母さんに認めさせたら一緒に住もうぜ。って事で家に行って話してくるわ。」

「ああ、凌駕ってば…。行っちゃった…。」

「ははは。まるで尻尾を振り振りしていくワンコみたいだな。」

「何だか先が思いやられるよ。」

「楽しい毎日が待ってるさ。」

「聖蓮、傷のガーゼを取り替えようか。もう大分よくなって来てるからお風呂にも入れそうだね。」

「そうなの?早くお風呂に入りたいよ。」

「だな。聖蓮はキレイ好きだからな。」

「さあ、家に入ろう。」

3人の後から久遠が聖蓮の周りをクルクル回りながら付いてくる。

聖蓮の怪我の処置をしている時に凌駕が勢い良く戸を開け放ち入ってきたので紫炎と聖蓮に怒られまくる凌駕の姿がそこにあった。

*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨゚゚・*:..。♡*゚¨
読んで下さってありがとうございます。このお話は悩みまくって書いた作品なのでやっと終りが見えてきてホッとしています。読みづらい点もあったでしょうが読んでくださった皆様に感謝します。ありがとうございました。
ところで、今日は「世界一初恋 7」が発売されていました。8月1日発売って書いてあったけど、仕事帰りにいくと積み上げてあるではありませぬかo(`ω´*)oフゴー
もちろん小冊子付き特装版を購入しました。即買いです(゚m゚*)プッでも普通のも表紙が違うのでほしいなぁって思っちゃったりしてます。ステキなBLがあったら教えて下さいませ☆


ランキングに参加しています。よろしければポチッと押してやってくだされば喜びます。いつもありがとうございます(๑◕ܫ←๑)ノ✰。。♫

にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト





もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png ご挨拶
もくじ  3kaku_s_L.png 貴方の腕の中で
総もくじ  3kaku_s_L.png キミと空とネコと
もくじ  3kaku_s_L.png S.S
もくじ  3kaku_s_L.png イラスト
もくじ  3kaku_s_L.png 頂きもの☆
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
総もくじ  3kaku_s_L.png 新撰組物語
  • [たとえこの世の終りが来ようとも67]へ
  • [たとえこの世の終りが来ようとも69]へ

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • [たとえこの世の終りが来ようとも67]へ
  • [たとえこの世の終りが来ようとも69]へ