「キミと空とネコと」
やさしいkissをして

やさしいKissをして14

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アキさんと聖夜さんの家はオレに心地よかった。今までずっと1人で歩いて来たオレに突然現れたオアシスのようだった。いくら酒が入っていたとはいえ、人のそれも初めて行った家で爆睡してしまっていて…。

「あーあ、凪潰れちまってる。」

「かなり飲んでたようだったね。」

「長い間随分と溜め込んでたんだと思うよ。誰にも言えずに…。」

「だろうな凪の性格じゃ。自分で全部背負い込んで逃げるしかなかったんだろ。」

「自己防衛してるつもりなんだろうけど、脆そうだな凪くんは。」

「ほんとは甘えたい子なのにね。」

「ああ、甘えたいオーラを撒き散らしてるのに本人には自覚がないという酷いパターンのな。」

「よくこんなで無事でいられたもんだ。」

「ほんとに。周りの友達が良かったんだろうね。高校時代は…。」

「今はオレ達か?」

「大学でも1人構ってくるのがいるって言ってたね凪くん。」

「とにかく凪は頼んだぞ。オレそろそろ家に帰るわ。明日は奥さん実家に迎えに行かないといけないしな。」

「そうだな。愛する奥さんに会うのに酒臭くちゃダメですよ。」

「わかってる。ちゃんと男前で向かえに行くさ。じゃ、ごちそうさん。」

「聖夜、凪くんをゲストルームに連れて行ってくれる?着替えはボクがするからしなくてもいいからね。」

「着替えくらいオレがさせてやるのに。」

「聖夜はボクの着替えを手伝ってくれればいいの。ボクここを片付けたらシャワー浴びて来る。」

「じゃ、アキがシャワーから出てきたらオレも浴びよう。アキは裸でベッドで待ってるんだよ。着替えを手伝わさせてくれるんだろ。」

「うん。ボクベッドで聖夜待ってる。」

アキと聖夜の視線が絡まり、寝ている凪の横で唇を絡める。それはさっきの唇を合わせるだけの軽いキスではなく深くお互いを求めるようなキス。身体をお互いに密着させてするキスにお互いが何を求めているのかズクズクと熱を持ち始めたものでわかる。

「ハァ…。聖夜ぁ…。」

「アキ。早く2人になりたい。」

「ん。急いで片付ける。」

聖夜はクークーと寝息を立てる凪をゲストルームまで運ぶ。

「サッカーをしてただけに無駄な肉がついてなくてきれいな身体をしている。でも軽すぎるな。」

誰に言うとでもなく聖夜が呟いた。

「朝までグッスリとお眠り凪くん。」

静かにドアを閉める。リビングに戻るとそこはすっかり片付いていて、アキの姿はなかった。

「アキはシャワーか。」

さっきは後で入ると言ったが、もう待てない自分に苦笑しながら聖夜は風呂場に向かう。

「アキ?オレも一緒に入ってもいいか?アキに触れたい。」

風呂場のシャワーの音が止み、湯気と共にドアが開く。

「ボクも聖夜に触れたい。」

アキの返事を待つ事もなくすでに服を脱いでいた聖夜は風呂場に入るとシャワーのコックを全開にしてアキの小さな身体を抱きしめキスをする。

お互いのものを擦り付けるように身体を揺らしながらキスはどんどん深まりアキの艶かしい吐息が聞こえる。吐息が小さな喘ぎに変わるがシャワーの音でかき消される。

「もっとアキの声を聞かせて。」

「あうっ…。ん…聖夜ぁ…。」

そんな情事が同じ家の中でされている事など夢にも思わずオレは朝までグッスリと寝ていた。

オレが目を覚ました時にはもうすでにお昼になろうかと言う頃で、オレは寝ぼけた頭のままドアをでて音のする方へ向かう。

リビングでは聖夜さんがソファーで経済新聞を読み、アキさんがご飯の支度をしていた。

「おはよう凪くん。良く眠れたみたいだね。」

「おはようございます。オレすいません寝ちゃって。」

「あんだけ飲んだらそうなっちゃうよ。凪くんは外で飲む時は気を付けたほうがいいね。襲われてしまうよ。」

聖夜さんが真剣な顔をして言う。

「ん。でもオレ男なんで大丈夫ですよ。襲われるなんて事ないです。」

「本当にキミは自覚がないんだね。隆耶さんの言った通りだ。」

「はぁ…。」

「聖夜は心配してるんだよ。凪くんは可愛いのに無自覚だから。」

「はぁ…。」

「まあ、おいおいその話はして行ってあげるね。昨日男同士の恋愛を知ったばかりだもんね。」

「そうだな。オレからも身を守るためのレクチャーをしてあげるからね。」

「はあ…。」

「さあ、2人とも。お昼ご飯にしよう。」

「そうだな。」

「アキさんありがとうございます。」

3人で昼食を食べ終り、帰る事を告げると聖夜さんとアキさんが車で家まで送ってくれた。2人はこれからデートらしい。

「じゃあ、又明日。ごちそうさまでした。」

「明日ね。」

「凪くん又遊びにおいでね。」

「はい。また遊びに行きます。」

車を見送るとオレは部屋に戻った。今日は残りの時間は音楽でも聞いて好きな本を読んで過ごそう。

アキさん聖夜さんといる時は嬉しそうで、聖夜さんもアキさんを優しく見守ってて素敵な恋人だなって思った。男と男っておかしいのかもしれないけど、あの2人見てるとそう言う愛し方もあるんだなあって思う。オレは変なのかな?

男と男では子供も出来ないし、そもそも結婚も出来ない。(外国では出来るところもあるって聖夜さんは言ってたけど)同性愛ってこの国じゃ肩身狭いよな。それでもあの2人は一緒にいる事を選んで幸せそうにしている。付き合っている事をみんなに言ってるわけではないとアキさんは言っていた。だから店では言わないでくれるかなって…。もちろんオレはそんな事を言うつもりはない。静かに見守っていて欲しいと聖夜さんにも言われた。

同性愛って本人達が良くても、周りが許さないんだって言ってたな。そんな棘の道でも2人なら乗り越えられるんだ。すごく羨ましいと思った。そんな相手に出会えた2人が…。

「オレもあんな相手を求め合える、本当に愛し合える人と巡り会えるのかなあ。」

オレの本を読む手はすっかり止まり音楽の流れる部屋でそんな事を考えていた。

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読んで下さいましてありがとうございます。初めてきてくださった方楽しんでいただけましたか?少しでも気に入ってもらえたら幸いです☆只今は『キミ空』のスピンオフ2本立てです。興味をもたれたら『キミ空』も読んで見てくださいね(ただし117話と長編なのですが…。)
19日に鍵コメを下さったK様。こちらにもコメありがとうございます。お礼が遅れてゴメンなさい。拍手コメはどうしても気が付かない事がありまして、失礼しました。マメにチェックする事にします。凪は辛い事を吐き出しまして、これからは前向きになれるのでしょうかね。なってもらわないといけないのですが…元々は明るい性格なので大丈夫かと…今後の展開を楽しみにしてくださいませ。連コメありがとうございました☆

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~ Comment ~

 

毎日チェックしてた最近B村最近に通ってなくて、ある1つのサイトに集中してました。(kiriさんの)
そこでコメでお見かけする人で、小説サイト運営してる人がいるな~って思ってましたが、
久しぶりにB村にきて、何となく訪れたサイトが、† Rin †さん、その人だったなんて・・・!!

初めてこのサイトにきました。

切ない小説書かれているんですね。
大好きです!!
お年は存じませんが、食べ物の描写が細かいので、料理に精通されているのですね。
羨ましい・・・

「貴方の腕の中で」と「キミと空とネコと」を今日読ませて頂きました。(仕事ができなかった~!明日頑張る)

「たとえこの世の終りが来ようとも」はファンタジーですか?
そっち系はちょい苦手なので、どうしようかと迷ってました・・・

連載中のも読ませてもらったので、ちょくちょく寄らせて頂きますね~。

Re: タイトルなし 

蝶丸様こんばんは☆

わおわおですっ!!Kiri様つながりで来て下さった方2人目です(๑→ܫ←)b☆イェィ♪さっすがkiri様ですv(〃☯‿☯〃)vあぃ!
Kiri様はコメを丁寧に返してくださるのでつい長文になっちゃう私…。毎日かかさずチェックしてるし…。
蝶丸様もKiri毒にやられているのですねニヤリ_φ(≖ω≖。)♪まさしく毒ですよ(笑)毎日楽しみにしているお話の一つです。私のお話も読んでくださったそうでアリガトウ✾“ヽ(。◕‿◕。)ノ”です。

でもKiri様のとは毛色が全然違うのでどうなのか心配ですが、Kiri様もたまに読んでは受けが天使みたいで…と気に入ってくださっている(お世辞かもですが…)ようで、頑張って書いてます。

「この世の~」は好き嫌いがハッキリわかれている作品です。ファンタジーが苦手な方にはオススメしません。私も始めてのファンタジーで泣かされた作品ですショボ─llll(。í _ ì。)llll─ン

せつなくてキュンとくる小説を目指しているので少しでも蝶丸様の琴線に触れれたならうれしいです☆
食べ物は大好きです。書く時は調べて間違いのないようにしています(笑)料理に精通とまでは(笑)
料理も作るのは好きです。最近は1人なのであまり作りませんが…。張り合いがないので作らなくなってます(゚m゚*)プッ

『貴方~』と『キミ空』読んでくださったそうで…(゚m゚*)プッでも仕事中ですか?大丈夫です?無理しないで下さいね。明日ってもう今日ですが仕事頑張って下さい。蝶丸さんもKiri様にコメしてるのかしら。楽しみにコメ欄のぞきますね(。◠‿◠。✿)ぅんぅん>

また酔っていただけるとの事。楽しみに待っています☆

今日はわざわざお越しくださいましてコメありがとうございました☆
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