「キミと空とネコと」
夕陽と紺碧の刹那

夕陽と紺碧の刹那~雪夜とユウの場合7~

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「で?水野くんは何を悩んでいるの?」

社長の言葉に食べていたスパゲティが飲み込めずに社長の顔を見てしまった。

「あ、ごめん。食べてる途中だったんだ。それ飲み込んでからでいいよ。答えるの。」

社長はシレっとした顔をしているが、そうだこの人はするどいんだった。隠し事をしていても何故かすぐにばれてしまう。

「聖夜、ユウが飲み込めなくなっちゃってるよ。もう、ちゃんとタイミングを考えて聞いてあげなよ。」

「だってずっと気になってたのに、我慢してたんだよ。」

「それでもタイミングがあるでしょう?」

相変わらずこの2人も仲がいい。

片付けを終えた志希と厨房の陵耶さんと凪くんが「お疲れ様でした。聖夜さんユウくんごゆっくり。」とアキに声を掛けて出ていく。

「相変わらずここのスタッフは仲がいいね。見ていて気持ちいいよ。」

「でしょ。ボクの自慢のスタッフだもの。」

「で、水野くんは何をそんなに悩んでるの?」

まさか貴方の弟の雪夜さんを好きで、でも雪夜さんはカイくんの事が忘れられないでいるので悩んでますなんて言えるわけないじゃないか。

「えと…。悩んでいるように見えます?」

「はっきりと。『ボク悩んでます』って顔に書いてある。」

思わず顔を触ってしまうボクをみてアキが笑う。

「触ったってユウにはわかんないだろ。」

「確かに…。」

「あの…。友達の話なんですけど。」

「ユウの友達?」

「はい。ボ…友達には好きな人がいるんですけど、すごくキレイで、頭が良くて、お料理も得意ですごく背も高くて、いつもは眼鏡をしてるんですけど、ふわっとした髪がやさしそうにゆれてるような男の人なんですけど、その人には忘れられない人がいて今もその人の事を好きなんだと思うんです。でも友達はその男の人が好きで、何とか自分に振り向いてもらえないかなって悩んでるんです。」

「すごく具体的にその人の特徴をあげているね。水野くん。」

「あ、えと、しゃ…そう写真を見せてもらいましたから…。」

「で、その人を好きなのは女の子?その好きな人の好きな人は女の子?」

「ううん。どっちも男の子。」

「友達の好きな人も男で好きな人が好きになったのも男。男が男を好きになったというわけだね。」

「そうです。」

「忘れられない人がいるのか…。でも離れると忘れていくんじゃないの?そこに入り込めばいいんじゃないか?」

「ボク…と、友達の好きな人の好きだった人は自分の弟の付き合っている人なんです。よく会ってるし、電話で話もしてる。」

「友達はそんな情報をどこから集めてくるの?」

「えと、その彼の好きだった人はボ…友達の友人で、いろいろとその好きな彼の話を教えてくれるんです。」

「カイ…っと。友達の友人は友達の気持ちを知っていて応援してくれるんです。」

「つまり、水野くんの友達の好きな人は友達の友人に恋してて、友人は応援いてくれているけど、友達の好きな人は友人を好きなんだ。」

「まるっきり一方通行だね。」

アキに言われてズーーンと気分が重くなる。まさしく一方通行だ。

「それは困ったね。でも本当に友達の好きな人は友人の事が好きなの?そう言ってたの?」

「いえ、聞いたわけじゃないけど、彼の視線の先に友人はいるし、愛しそうに見ているんです。それを見れば一目瞭然です。」

「ユウ、まるで見た事があるみたいに言うんだね。」

ギクリッ!!ばれちゃうぞ。気をつけなきゃ…。

「と…友達が言った事をそのまま言ってるだけだよ。」

ヤバイヤバイ。変な汗が出てきた。

「ふーん。で、相手は友達の事をちゃんと見てくれているの?」

「友人の友達としての認識かな。友人のカップルと友達とその人で食事をしたりした事はあります。2人でご飯を作ってもらって食べた事も…でもそれは友達が体調を崩して、それの責任を感じて作りに来てくれただけで…。友達は料理が出来ないので、いつもお弁当やお惣菜で食事を済ましているので…。」

「その友達ってユウみたいだね。お弁当やお惣菜なんて。」

ギクギクッ!!!

「は…はははっ…。類は友を呼ぶなんです…はは…。」

何だか食事が喉を通らなくなってきた。変な汗もかいてるし…。社長は訝しげな目でボクを見ている。アキは気が付いてないみたいだけど…。この話題はもう切り上げないと自爆してしまいそうだ。

「その友達にさ、告白するように薦めたら?」

「だ、ダメですよ。告白なんかしてフラれたらもう会えなくなっちゃうじゃないですか。応援してくれてる友達も自分の付く会っている人のお兄さんだから、応援してくれている友達とお兄さんも気まずくなったら嫌だし。」

「じゃ、相手に告白してもらうしかないね。」

「無理です。彼は友人の事を好きだから…。はぁ…。」

自分で言ってて凹む。まさにその通りだから。諦めないぞなんて思ってたけど、カイくんを見ている雪夜さんの視線を見ていたら無理だって思う。告白して会えないくらいなら、このままでいいっていう自分がいる。

「堂々巡りだね。それじゃあ。問題の解決にならない。」

「相手に告白してもらえる見込みあるの?」

「多分…ない…。」

ガーーン!!言っててますます凹んだ。

「じゃ、会えなくなるのを覚悟で告白するか、ずるずると友達の友達のままでいるかしかないよ。ユウくん。」

「やっぱり…。」

「水野くんは自分から告白したことないの?」

「ないです…って、え?ボク?」

「その友達って水野くんの事じゃないの?」

「ち、違います。と、と友達の事ですよ。ぼ、ボクじゃありませんっ!!」

聖夜さんとアキの目がボクをじーっと見ていて居心地が悪い。

「あ、もうこんな時間だ。終電が無くなっちゃうから先に帰ります。ごめんなさい。ご馳走様でした。社長、アキ。」

あわててカバンを持って店を出る。こんな事したら余計に怪しまれるけど、あそこにいたら絶対にばれてしまう。食べた食事の味なんかひとっつも覚えていなかった。

「ユウって嘘がつけないよね。」

「ああ、だから水野くんなんだ。オレの天使だからね。嘘はつけない。アキもオレに嘘はつけないだろ。すぐに嘘ってわかるから。」

「そうだね。聖夜には嘘はつけないかな。」

「そっかユウは雪夜さんの事が好きなのか。」

「みたいだな。話を聞いてたら雪夜がすぐに浮かんだよ。」

「でも雪夜さんはカイくんが好きなの?」

「どうだろうな。本人に聞いた事はないけど、一連の騒ぎの時に響夜がしっかりとカイくんを守れないならボクがカイくんをもらうとか言ってたけど…。」

「ユウはそれを知ってて雪夜さんがカイくんを好きなんだと思ってるのか…。」

「雪夜なぁ。アイツはどうなんだろうな。兄弟にも秘密主義なところがあるから、聞いた所で教えてはくれないだろうな。」

「あんまり周りがけしかけると上手く行くものも上手く行かなくなるしね。」

「そうだな。少し見守っていようか。」

「ボクもユウの様子には気をつけとくよ。聖夜はユウと雪夜さんの様子見といてね。」

「ああ、わかった。」

「じゃ、これ食べちゃったら一緒に片付けしてね。」

「はいはい。2人で貸しきりもいいな。ただし片付け付きだけど…。」


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読んで下さいましてありがとうございます。初めて来てくださった方はじめまして・・・ペコリ(o_ _)o)) † Rin †と申します。未熟者ではございますが、皆さんに楽しんでいただける様に頑張ってまいりますシャキ─(。ì ‿​‿ í。)─ン!
昨日鍵コメくださいましたK様、いつも読んで下さってありがとうございます。コメにああ、ちゃんと読んで下さってるんだなーって感慨ひとしおです☆お話がなかなか進まないのは私の特徴で、細かく描写するので進まずなんですが、ゆっくりとお付き合い頂けるとうれしいです☆拍手コメありがとうございましたヽ(〃^・^〃)ノ チュッ♪

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~ Comment ~

ユウくん‥可愛いっ 

Rinさま、こんにちは!

ユウくん‥どうして自分のことは不器用なんでしょうね。
ひとのことは良く気を回すし、慮ることができるのに
自分のこととなると‥途端に気弱になってしまって(^_^;)
やっぱ、天使ですね、彼は。
薔薇のガーデンにいる穢れない天使ですよ。

悩んでいるのはとっても可哀想なのですが
愛らしい。
可愛くて‥たまりません(>∀<)

こんな可愛くて、天使のユウくんの恋が実らない訳がない!
雪夜さんの気持が届いてないのかな?
でも‥きっと、ふたりは‥‥e-415e-420
信じております。

でも、聖夜さんとアキくんは忙しいですね。
他人の恋愛のお世話や、
無防備な凪くんの心配もしなければならなくて。
優しいこのふたりも好きだなぁ‥

ではまた参りますm(__)m

Re: ユウくん‥可愛いっ 

ハル様(。◕‿◕。)♥おはよ~♥(。◕‿◕。)ゴザイマス


ユウは自分の事になるとわかっていませんね。グルグルしております。そんなところも可愛いのですが、本人にしてみればそうとう悩んでて…。
人の恋は客観的に見えるからアドバイスが出来るけど、自分の事になると相手の事も見えなくて不安だけが勝ります。ユウは雪夜はカイくんが好きだと思いこんでますから。思いこみの激しい子なんです。

雪夜も大人なので迷ってるところもあって…。ユウの将来とか考えるとね。ユウが雪夜はカイくんが好きなんだって思いこんでる事にまだ気が付いてないし…。雪夜も考えすぎて慎重 になりすぎてます。

アキと聖夜はとっても理想のカップルです。お見本みたいな。
『キミ空』のアキは子供ぽかったですが、あれから少したって聖夜と付き合ってる事もあって大人になってます。お店が繁盛してオーンーとしての自覚も芽生えたからかもしれません。志希とか凪とか黎も年下だしね。

ハル様コメありがとうございました☆
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