貴方の腕の中で

貴方の腕の中で20

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何か話している声に目が醒めた。



「友哉、あの子どうするつもりなの?」


「どうするも何も・・・。」


「友哉が乱暴に見えるけど、優しい事は知ってる。でもあの子は男の子でしょ。」


「わかってるよ。でも、ほっとけねぇだろ。」


「友哉の優しさは、時に人を傷つけてる事わかってるの?」


「どういう意味だよ。」


「その気もないのに優しくするなって言ってるの!!」





そこまで聞いて、ボクのせいで彼女が気を悪くしてるのがわかった。


友哉さんが優しくしてくれるのも、友哉サンの性格であって、誰にでもそうなのだと言うことも・・・。


ボクの心はズタズタだった。


男に未遂とはいえ、身体中を舐められ、指で犯された。


ボクのカラダは汚い。穢れてる。


そう思うと、もうここには居たくなかった。


今まで、友哉サンと過ごした数ヶ月間は幸せだった。


一人で生きていかなくちゃいけないと思ってたボクに神様がくれたプレゼントだ。少し心が痛むけど・・・。


それだけで、ボクは一人で生きて行ける。多分・・・。


涙がぽろぽろとこぼれてきた。


身体の痛みより、心の痛みの方が重症だった。


話し声が途切れて、こっちへ来る気配にあわてて涙をぬぐう。


「蓮?起きたのか?」


「はい。ご迷惑をおかけしてごめんなさい。申し訳ないんですけど、何か服を貸していただけませんか?このままでは家に帰れないので・・・。」


「無理するなよ。今日は泊まっていけ。」


「ありがたいのですけど、明日の仕事の準備をしなくちゃ。明日はどうしても休めないんです。自分の家の方が落ち着きますし。寝たおかげで、身体もマシになりました。大丈夫ですから。」


ボクはありったけの嘘の笑顔で精一杯友哉サンに微笑む。


一瞬、険しい表情を友哉サンは見せたが、ボクが意志を曲げないとわかったのか、シャツとウエストをヒモでくくれるカーゴパンツを出してくれた。


「家までは車で送らせてくれよ。心配だから。」


そう言われると「ハイ」としか言えない。


ホントは立って歩くのもつらかったけど、無理をして何でもないふりして部屋を出る。


「大丈夫なの?」と彼女さんに聞かれる。


話をするのもつらかったので、頷いて「ありがとうございました」とお礼を言い、そこを飛び出すかのように出て行く。


「あっ、蓮待てよ。ごめん、アイツ送ってくる。部屋、まだいるんだろ。」


自分の部屋で一人待たせておくぐらい信用してるって、あたりまえか彼女だもの・・・。


ヨタヨタ歩く姿を見られたくなくて壁を伝いながら、先に駐車場で待つ。


帰りの車の中は無言だった。


何か言おうと友哉サンはチラチラとボクの方を見ていたのはわかってたけど、ボクは気がつかないようにずっと窓の外を見ていた。








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