「キミと空とネコと」
やさしいkissをして

やさしいKissをして20

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月曜日、朝から達樹が何かとオレを見つけては寄って来て超ウザかった。

「なあなあ、凪オレ何時頃に行ったらいい?」

「何回も同じ事を聞くな。いつもウザイけど、今日は超ウザイよ達樹。」

「だって学校の外で凪と会えると思うと嬉しくてさ。」

「何で学校の外でオレと会えると嬉しいのかわからん。」

「ほんっとに凪はニブイなあ。それはオレが凪の事を好きだからに決まってるだろ。」

「ほんっっとにお前超ウザイ。そんなセリフはお前の周りにいる女の子に言え。オレは男だ。バーカ!!」

男同士の恋愛はアキさんと聖夜さんをを見ててあるなって思ったけど、オレと達樹がそんな事になるとは思えない。

「凪ぃーーー。」

「ほら、達樹の友達が呼んでるぞ。早く行ってくれ。どうせ夜会うんだから。ああ、でも厨房が忙しかったらお前の所に行けないからな。それは覚えておけよ。」

「ああ、わかってる。じゃあ、夜にな。9時半前に行くよ。」

「はいはい。じゃあな。」

そんなに自分が買ったピン止めをしているオレが見たいのか?達樹は本当に変な奴だ。まあ、1度見たら満足するだろう。

オレは講義を終えると真っ直ぐに『Calda casa』に向かい、スタッフルームに入ると挨拶する。

「おはようございます。」

「凪さんおはようございます。」

そこには黎がいた。

「え?何で今日は月曜日だろ。」

「オレ今日から月曜日も入る事になりました。よろしくお願いします。」

黎がいるなんて思いもしてなかったから動揺する。

「オ…オレ…着替えてくる。」

逃げるようにロッカールームへ駆け込むと心臓がバクバクしている胸を押さえて座りこんでしまった。

「何で黎がいるんだよ。何でこんなに心臓がバクバクするんだ。」

わかってる。心臓がバクバクするのはサッカーが出来無くなった黎との衝突事故を思い出すからだ。

オレは落ち着こうと何度も深呼吸する。

「大丈夫だ。オレは大丈夫。」

いつものように自分に暗示をかける。何とか平静を取り戻してスタッフルームに戻るとアキさんと陵耶さんもいて少しホッとする。

「結局志希はいつも通りにギリギリなのか。」

「3日しか持ちませんでしたね。7個の目覚ましも…。」

「先輩としての自覚に芽生えたとか言ってたのにね。」

「まあ志希らしいっちゃー志希らしいな。」

そしていつも通りに噂の志希がギリギリで駆け込んでくる。

「…っ…はよっございますっ…。」

「早く着替えて来い先輩さん。」

「もうすぐ開店ですよ志希くん。」

「うっ…面目ないっス。着替えてきます。」

「ははは。志希でも落ち込んでやがる。」

「あんまり志希をいじめないでやって下さい。オレの先輩なんですから。」

「志希はいつも陵耶さんにいじめられてるから大丈夫ですよ。あれがお互いのコミュニケーションの取り方なんです。」

「そうなんですか?」

「ええ、志希くんも陵耶さんに懐いてますしね。」

「おお、志希はオレのかわいい後輩だからな。凪の次にかわいい。」

「もう、陵耶さん誤解を招く言い方は止めてください。」

「だって凪の方が先にこの店に来たんだから凪が一番かわいいに決まってるだろ。」

「達樹といい、陵耶さんといい何で男のオレにかわいいって言うのかわかりませんよ。」

「そう言えば、その達樹くんが来るのは今日でしたね。」

「ええ、9時半前に来るって言ってました。迷惑はかけないと思いますがすいません。」

「いいんだよ。お客様だし、凪くんの友達だしね。」

黎がしかめっ面をしている。オレの友達がここに来るのが嫌なのかな。でも、何で嫌なんだ?

「さ、志希くんも来た事ですし開店の準備をはじめましょう。今日も頑張ってくださいね。」

「はい。」

厨房とフロアに分かれて開店準備をする。

「オレも暇だったら凪の友達の達樹くんを見に行こうっと。」

「もう陵耶さんまで止めてください。オレに友達がいるのが珍しいのはわかりますが、テンション的に達樹と陵耶さんは同じだから仲良くなりそうで嫌なんです。」

「なんでだよ。いいじゃん凪の友達とオレが仲良くなっても。」

「2人で結託して良くない事を考えそうで嫌なんですよっ。」

「じゃあ、尚更会っておかないとな。」

「隆耶さん、早く仕込みしないと開店に間に合いませんよっ。」

「おっといけね。仕込み、仕込み。」

比較的に落ち着いた月曜になると思ってたけど、やっぱり夕食時にはお客様で一杯になる。厨房もそれに追われて落ち着いたのは9時過ぎだった。

ラストオーダーを控え、店内には珍しくお客様は一組だけになっていた。

「いらっしゃいませ。」

志希と黎の声が聞こえる。

「こんばんは。又食べに来ました。凪はいますか?」

「いらっしゃいませ。凪くんから来ていただける事は聞いていました。こちらのお席にどうぞ。」

アキさんがこないだ案内した席に達樹を案内する。

「ご注文は何になさいますか?」

「今日のディナーでお願いします。」

「かしこまりました。」

そして厨房にアキさんがオーダーを告げに来る。

「今日のディナーを一つお願いします。凪くん、お友達が来てくれたよ。厨房の手が空いたら彼の所に行ってあげてね。もうお客様も一組だけだから話しててもいいよ。」

「ありがとうございます。でも話をするんじゃないです。ピン止めをしてるところを見せるだけなのですぐに済みますから。」

「まあ、それで済むならそれでも構わないけど、きっと彼は凪くんを離さないと思うよ。」

意味深な事を言ってアキさんはフロアに戻る。

「どういう意味だろう?」

「そのままの意味だ。」

隆耶さんはオレの頭をこつきながら言うけど、やっぱりオレにはわからない。

「ほんとにそのニブさじゃ、達樹くんも苦労してるんだろうな。」

はぁと大きな溜め息をオレの前でわざとして隆耶さんは料理を作り始めた。

みんなしてオレの事をニブイって…。失礼だと思う。

黎が達樹の方睨んでるなんてオレは知らずに達樹に出す料理を盛っていた。


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