貴方の腕の中で

貴方の腕の中で22

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あったかい・・・。


温もりが嬉しくてボクはスリスリと顔を寄せる。


何だか、安心できて幸せって思ったところで夢から醒めた。


「・・・。ええええっ。どうして友哉サンがボクのベッドの中に居るの?」


心の中で叫ぶ。


ボクがスリスリしていたのは上半身裸の友哉サンの胸の中だった。


それも、ボクは友哉サンに抱き付き、友哉サンはボクを抱き締めている。


パニックに陥りそうになり、離れようとモゾモゾと身体を動かすと友哉サンが目を醒ました。


「蓮、おはよう。もう起きたのか?身体は大丈夫か?」


そう言うと、友哉サンはボクのおでこに自分のおでこを合わせて熱を見る。


そんなことされたら、熱が上がっちゃうよぉ~~~!!!


「うう~~ん。やっぱ、まだ熱あんな。」


「ど・・・どうして、ここに友哉サンが居るの?」


「だって、オマエ携帯鳴らしてもでねぇし、あんな事の後だから気になっちまって、悪いと思ったけど職場に電話したら、体調崩して休んでるって言うし。んで、ここ来ても返事ないから管理人さんに事情説明して鍵開けてもらったら、蓮、酷い熱で・・・。肺炎起こしかけてたんだぞ。むちゃするから。」


「そうだったんだ。ごめんなさい。でも、なんで同じベッドで友哉サンは裸で・・・。ボクと・・・。抱きあってるの?・・・。」


「蓮が『行かないで』って手を離してくれなくて『寒い』っていうから蓮を温めてた。」


ボクは羞恥心で真っ赤になって、いまだに友哉サンの腕の中にいることに気がついて、あわてて離れようとしてベッドから落ちそうになる。


「バカッ。何してる。」


あわてて友哉サンにひっぱられ、またポスンと友哉サンの腕の中に収まる。


「蓮、もうオレに心配かけないでくれよ。オレ、気が気じゃないよ。」友哉サンがため息混じりにつぶやく。


「ごめんなさい。心配ばかりかけて・・・。」


「ほんとだぜ。こんなに目の離せない奴初めてだ。」


友哉サンがボクのことを気にかけていてくれた。


もうそれだけで十分だよ。


「ごめんなさい。友哉サン。ボクはもう大丈夫だから、彼女さんの所に行ってあげて。いくら男同士でも、泊まったりしたら彼女さん嫌だと思うよ。ボクは男っていってもコンナだしね・・・。」


女の子みたいだからとすこし自嘲気味に言うと


「彼女?彼女って誰の事だ?」


「エッ。部屋に居た・・・。彩華さん?て人。」


「ええええええええっ。やめてくれよ。蓮、マジでそう思ってたのか?あいつはオレの姉貴だぞ。」


「エッ。お姉さんなの?コーヒーショップでも仲良さそうだったから彼女だと思ってた。」


「あんな気の強い女嫌だね。蓮の方がオレはいい。」


蓮の方がいい?って言われてバカにされてるのかと思った。


男しか好きになれないボクと違って友哉サンはノンケだ。


なのに、女の子よりボクがいいなんて・・・。


「ボクの方がいいなんて冗談にもほどがある。ボクは男だよっ!!それに彩華さんにも言われてたでしょ。誰にでも優しくするなって。優しくされて傷つくこともあるんだって。ボクは友哉サンに何の感情もなく優しくされるとつらいんだ。だってボクは友哉サンの事を好きだから。友情じゃなく、恋愛相手として好きなんだもの!!」


ボクは興奮のあまり言うつもりのなかった事まで言ってしまい、あわてて口を押さえる。


「蓮?蓮はオレの事が好きなのか?」


言ってしまった後悔で涙があふれてきた。


言うつもりじゃなかったのに・・・。


このままずっと心の中に封じ込めておくはずだったボクの思いがあふれだす。


「気持ち悪いでしょ。ボクは友哉サンの事が好きなの。ホントは言うつもりなんてなかった。友哉サンを困らせてしまうし、嫌われたくなかったから・・・。でも、もう終わりだね。こんなボク気持ち悪いでしょ・・・。」


ボクはベッドから出て友哉サンに背を向けて立つ。


蔑みの目で見られたくなかった。


出て行く所を見たくなかった。


すると背中からふうわりと優しく抱かれた。


「友哉さ・・・?」


「蓮、聞いてくれ。オレ姉貴に言われてからずっと考えてた。どうして蓮の事になるとほっとけないのか。蓮を守りたくなるのか。オレ、最初オマエを助けた病院で、何でかオマエの頬をなでたんだ。そしたらオマエふわってまるで天使みたいに微笑んで・・・。穢れをしらないっつうか、男も女も通り越して天使みたいだなって思ったんだ。そんな蓮を守りたかった。酒によって甘える姿に、誰にも蓮のこんな姿を見せたくないなんて独占欲がわくし、一緒に過ごす時間が増えるたび、女のこと考えもしなくなるし、一人で抜く時も蓮の顔が浮かぶし・・・。蓮、オレ蓮の事、好きみたいだ。」


「嘘だっ。ボクは天使なんかじゃないっ!!知らない男に体中舐められて、指で犯されて汚いっ。穢れてるっ!!!」


「蓮!!蓮!!オマエは穢れてなんかいないっ。」


「汚いよっ!!ボクの事好きなんて、同情してるだけ。」


「違う。同情なんかじゃないっ!!」


「じゃあ、ボクの事抱けるの?男相手に勃起するの?」


「蓮で逝ったっていってんだろ。抱けるよ。蓮なら。蓮の事しか抱けない。」


「だって・・・。だ・・・。だって・・・。しん・・・じられ・・・ない」


そういい終わるまでもなくボクの唇は友哉サンの唇にふさがれた・・・。







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