「キミと空とネコと」
やさしいkissをして

やさしいKissをして56

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大体の料理が完成し、テーブルへと運ばれる。身内だけの出版祝いだからそんなにこったものはない。ましてや今は23時前、こんな時間からそんなに食べたり、飲んだりするわけではないだろう。

ふと料理を並べ終え、カウンターをみるとシャンパンや、ワインにまざって色んなアルコールやリキュール、おまけにシェイカーまで並んでいる。まるでカクテルバーのような品揃えだ。

黎もそれに気が付いた様で手に取って見ていた。

「凪さん、まるでカクテルを誰かが作るみたいですよね。」

「だよな。ゲストの中で作れる人がいるのかな?」

オレと黎がそこでいろんなリキュールをみていると陵耶さんがやってきた。

「あ、陵耶さん誰かカクテルでも作るんですか?」

「ああ。オレが頼んだ。たまにはいいだろ。」

誰ですか?って聞こうとしたときにドアベルがなり誰かが入ってきた。ゲストが来たのかと思いきや、そこにいたのは滝くんだった。

「え?滝くん?」

「やあ、凪くんこんばんは。陵耶さんも。」

「あれ?滝くんバイトは?」

「今日は早上がりで陵耶さんに頼まれて来ました。」

「じゃあ、カクテル作るのって滝くん?」

「はい。やっとカクテルの勉強が終りまして、まだお店で出せるような腕ではないんですが、身内だけだからって事で勉強がてら作らせて頂きます。」

「へぇ。楽しみだね。」

「黎。滝くん。こないだ黎の家に泊らせてもらった時の事覚えてる?陵耶さんと一緒に助けてくれた人なんだ。オレと同じ年なんだぜ。」

「滝さんは、あの時凪さんの所に案内してくれました。あの時は何も知らなかったから挨拶もせずにすいませんでした。凪さんを助けてくれてありがとうございました。」

「いいえ、ボクはそんなに役には立ってません。ボクの配慮がいたらず、申し訳なかったと思っています。」

「もう済んだ事だからもうやめよ。それより今日は聖夜さんの兄弟さんと恋人さんに会えるんだから楽しみだな。」

「そうだな。もうそろそろ来るんじゃないか?」

3人でそんな話をしているとにぎやかな声が聞こえてきた。

「アキ~~~ッ久し振りッ!!」

一番に飛び込んできたのはとても可愛らしい天使のような子だった。男の子だよな?

その男の子はアキさんに飛びついた。

「ユウ元気そうだね。雪夜さんは?」

ユウ?雪夜さん?えと、雪夜さんの恋人はユウさんだよな。ユウさんて…男の子!?

「雪夜さん早く早く。響夜さんもカイくんも一緒なんだ。そこで会った。」

「そう。響夜もカイくんも一緒なんだ。聖夜はまだだけど。」

「あれ?社長は早めに仕事きりあげたんだけどな。何してるんだろ。」

「ま、そのうち来るから先に始めてようか。」

「アキ。元気だった?」

「あ、カイくんも元気だった?」

「うん。久し振りにアキの店に来れて嬉しいよ。3人で会うのも久し振りだもんね。」

アキさんとユウさんとカイさん?すごくそこだけキラキラしてるぞ。アキさんとユウさんは可愛い天使でカイさんは綺麗な天使ってイメージだ。

「アキっ。オレが主役なんじゃねーのかよっ。たくっ。3人寄るとオレ達は放ったらかしだからなあ。なあ、雪夜。」

「ああ。でもあの3人を見てると眼福だね。」

「まあ、言えてるな。」

雪夜さんは少し明るく染めた髪に緩くウェーブがかかってる。切れ長でシャープに見える目を眼鏡がうまく緩やかな印象にしている。

響夜さんはすごく長い青みがかった黒い髪をポニーテールにしててそれが嫌見でもなくよく似合う。瞳も髪の毛と同じ色で長い前髪が良く似合ってて…恐るべし杉野3兄弟。みんなすごい美形だ。おまけにみんな185㎝くらいはあるだろう。長身で細く見えるけど、しっかりと筋肉がついているだろう素晴らしい体躯をしていた。

美形3カップルだ。男同士で3カップルなんてありえない事が目の前で起こってるんだけど、それが何?とでも言うような感じで…。自分の相手を見る目が愛しさにあふれてて、みんながそれぞれに大切なパートナーなんだとわかる。見ていて微笑ましいくらいだ。

黎と滝くんとオレは3人で固まって動けずにその様子を見ていた。

「あのさー。仲がいいのはわかるよ。アキくんもユウくんもカイくんもさ。でもこっち見てくれよ。こっちの3人は固まっちまったぜ?悪いけど、こいつらも今日は手伝ってくれたんだからさ、紹介してやってくれないかな?」

「あ、ごめんね。えと、紹介するね。うちの従業員の凪くんと黎くん。で、こっちが今日、カクテルを作ってくれる滝くんです。」

「わー。すごい美形の3人だね。て、凪くん?ボクの入浴剤とハーブティをすごく気に言ってくれたんだって?社長から聞いたよ。ボクは『水野 悠』です。よろしくね。そう言えば凪くんは雪夜さんの卵粥も食べたんだよね。」

「はい。今日はお会いできて嬉しいです。お2人にはずっとお礼が言いたかったんで。でもユウさんが男の人と思ってなくてビックリしました。」

「だよねー。雪夜さんが男と付き合ってるなんて思わないよね。でもアキが呼んでるって事は凪くんも黎くんも滝くんも信用できて偏見で見ない人だから安心してるよ。」

「そうですよね。世の中、男と女しかいないんだから、男と女か男とその人が対なんですよ。」

「へえ。黎ってそんな事考えてたんだ。」

「はい。オレ凪さんを好きになった時に悟りました。」

「黎、ここでカミングアウトしなくてもいい。」

「陵耶さん。それもそうだな。何だか最近開き直ってるから。あ、でもみなさんだからですよ。普通の人の前では言いません。」

「「当たり前だ!!」」

「もう、陵耶さんも凪さんもそんなに言わなくても…。」

大きな笑いが起こる。

「響夜、凪くんは響夜の大ファンらしいよ。本全部持ってるんだって。特に好きなのはカイくんがタイトルを書いた『激流』だって。字が話と合ってるって興奮してたくらい。」

「そうなんだ。ボクは『高瀬 海人』です。ボクも嬉しいな。響夜と初めて一緒にした仕事だから。ね、響夜。」

「ああ。あれはカイトの字がなかったらまだ出てなかったかもな。凪くんありがとうな。オレの本とカイトの字を気に入ってくれて嬉しいよ。」

という事はやっぱり響夜さんの恋人はカイさんなんだな。薄々感じてたけど…。でもこの2人違和感もなく2人で居る事が当たり前のようにしっくりしているなって思った。

そこでまたドアベルが鳴り、聖夜さんが入ってきた。

「何だまだ始めてなかったのかアキ?」

「みんなの自己紹介をしてたんだよ。聖夜も遅かったじゃない。」

「みんなにハーブティと入浴剤を持って帰ってもらおうと思って用意してた。あと、響夜、出版おめでとう。これお祝い。みんなが集まってるからみんなに証人になってもらえるだろ。麗華とかも呼べればよかったんだが今度昼間に集まればいいかと思って。麗華たちからもおめでとうって花束預かってきた。」

「聖夜、ありがとう。でなんだこれ?みんなに証人って?」

綺麗な宙くらいの四角い箱を開けると、そこにはかわいいネコのリングピローに乗せられた2つのプラチナのリングが光っていた。

「ネコのリングピローは彰人と歩からのお祝い。武蔵くんも2人のキューピッドだからなってさ」

武蔵くんは響夜さんとカイさんが飼っているネコなんだそうだ。

ネコのリングピロー


カイさんの目から涙が零れ落ち、響夜さんが優しくカイさんを抱きしめて髪の毛にキスしていた。この2人に何があったのかなんて知らないけど、ここまで来るのにいろいろ乗り越えてきたんだなってわかった。

「ステキ。これってVan CLeef & Arpeisのニューヨークマリッジリングだよ。カイくんに良く似合うと思う。さすが社長だね。」

「さあ、響夜みんなの前で指輪の交換してくれ。オマエ達が苦難を乗り越えて強く結ばれた事をみんなが喜んでるんだ。みんなの前で永遠の愛を誓って。」

響夜さんとカイさんはお互いに見つめあって微笑んだ。

「みんなありがとう。こうしてオレとカイトが結ばれたのはみんなのおかげだ。本当に心から感謝している。オレはもう二度とカイトと離れないとみんなの前でカイトに誓う。」

「みんなありがとう。ボクももう響夜しか愛さない。もう何があっても響夜から離れないって誓います。」

まずは響夜さんがカイさんに指輪をはめ、カイさんが響夜さんに指輪をはめると2人で見つめ合いキスをした。

アキさんもユウさんもボロボロと泣いてて、聖夜さんと雪夜さんはとても嬉しそうに2人を見つめていた。

そして後から陵耶さんが大きなクラッカーを鳴らすと同時に滝くんがシャンパンが開けポンと栓が飛ぶ。その後は大きな拍手と「おめでとう」の声が続いた。

その後、奥から陵耶さんがウエディングケーキをワゴンに乗せて運んでくる。これもニャンコが乗っていてカイさんはそれを見てまたボロボロと泣いていて響夜さんが優しく涙を指で拭っていた。

ネコケーキ1

オレも黎も拍手して幸せそうな2人を見ていた。

オレも達樹とこんな関係になりたい。そう思わせる2人だった。


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