キミが思い出になる前に

キミが思い出になる前に9

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トイレを出ても何だかカズサで抜いてしまった罪悪感からか部屋に戻れなくて、シャワーを借りる。熱いシャワーを浴びてサッパリしようと思った。ガシガシと頭を洗い煩悩を洗い流す。

「オレしっかりしろ。カズサを変な目で見るな。」

その後身体もゴシゴシ洗い、ふとカズサは2日も風呂に入れてないんだと思う。あの様子じゃ身体を拭いたといっても満足するようには拭けなかっただろう。拭いてあげようかとも思ったが、カズサで抜いてしまった自分がまたカズサに不埒な思いを寄せてしまう恐れがあるかもしれないと思うと出来なかった。

「ごめんな。カズサ。身体拭いてやれない。」

ザーっと泡を流すと風呂場から出て身体を拭きパジャマに着替えた。

「よしっ。大丈夫だ。うん。」

風呂から戻り寝室のカズサの様子を見ると座薬が効きだしたのか穏やかな寝息が聞こえてきた。それでも顔は赤くほてっている。

「冷却シート貼っておいた方がいいかな。」

カズサの額に冷却シートを貼るとそのままベッドの端に腰掛けた。

さっきのエロティックなカズサとは違う普通のカズサ。寝てるけど…。

玲奈が言うように綺麗だとは思うけど、それよりも良太は可愛いと思う。他の友達に見せてる顔と自分に見せてる顔は違うような気がしてた。オレの前でははにかむような表情を見せるんだ。それを可愛いと思う自分。

カズサが自分を慕ってくれてるのが伝わって、嬉しく思っていたのも本当で…。でもそれは友達として嬉しかったんだと思っていた。

オレはカズサをどう思っているんだろう。どうなりたいんだろう。

どうなりたいとか変だよな。普通に友達でいいはず。なのに…。

カズサの頬に触れる。熱を帯びて熱い。カズサも熱いのかすぐに布団をどけてしまう。

「カズサ布団きなきゃダメだって。」

そのたびに布団を掛ける。このままじゃオレ寝れないなぁ。

良太もカズサの看病でいつもより疲れている。

「カズサいい加減にしろよ。ちゃんと布団きて。」

カズサに布団を掛けようとカズサに近寄るとぎゅっと抱きしめられてしまった。

「オレ布団じゃないぞ。」

そう言いながらも仕方ないと横に寝るとすりすりと顔を埋めてくるカズサに溜め息をつく。

「もう考えるのはやめ。オレも寝る。」

そのままカズサの熱い身体を抱き眠る。欲情のようなものはわかないが庇護欲のようなものがわいてくる。オレはカズサを守りたいだけなんだ。そう。守りたいだけ。カズサは弟のようなものなんだ。だから守りたい。それだけの事。そうだと無理やりのように思いこんで眠りにつく良太なのだった。

次の日、2人は眩しい朝の光を浴びて殆ど同じ時間に目を覚ました。

「ぅうーーん。カズサおはよう。」

「あ、おはよう良太。」

良太はカズサの熱が下がって入る事に安心し、カズサは昨日あんな事をしてもらったのにいつもと変わらない良太に安心した。

「カズサ熱下がったみたいだな。」

「うん。良太のおかげだね。ありがとう。」

「でも今日はゆっくりしなくちゃダメだぞ。」

「うん。そうする。良太は学校に行ってね。ボクは大丈夫だから。」

「うーーん。ほんとか?」

「ほんとだって。大人しく寝てるから。良太は学校に行って、ちゃんと家に帰ってね。学校3日も休んだらみんなが心配するよ。クラブだって休んでばっかりじゃレギュラー外されちゃう。そんなの嫌だからね。」

「わかった。ちゃんと学校に行って家にも帰る。カズサはちゃんとご飯食べて薬飲んで寝てろよ。」

「うん。」

「じゃオレ学校行く用意するわ。朝メシ作るけど食べるか?」

「うん。一緒に食べる。」

良太はカズサ用に雑炊の素を使って雑炊を作り、自分はお茶漬けをかき込む。

「そんな朝ご飯で大丈夫なの?」

「足りなかったら何か買って食べるから心配すんな。」

バタバタと用意をすると良太は玄関に向かう。カズサは良太を「いってらっしゃい」と送り出し、ベランダから走って行く良太を見送った。まるで新婚さんのようだなって思いながら…。

身体はまだしんどかったけど夢のような良太との同棲生活が幕を閉じてしまい寂しく思う。

「ダメだぞ。そんなに欲張りになってどうするんだ。良太と2人で過ごせただけでも幸せじゃないか。」

カズサは玄関の鍵をかけると思い出ノートを取り出し、良太がしてくれた事を書き出して行く。

「病院に連れて言ってくれたし、抱っこしてくれたし、頭もなでてくれたでしょ。ごはんも作ってくれた。」

口に出しながら色々と書いていく。

ここ2日の事を思い出しながら書いていくのがとても楽しくて顔が自然と笑顔になる。

「座薬を入れてくれたってこれどうしよう。」

これはカズサの頭の中から消える事はないだろうと書くのはやめた。

おもむろにデジカメを取り出して写真を見て嬉しくてにやけてしまう。

「良太は本当にカッコイイなあ。」

今頃は学校についたかなと思いをはせる。

薬が効いてきたのか眠くなりそのまま布団に潜り込んだ。

次に目が覚めた時はもう夕方近くて、昼ご飯も食べず、薬も飲んでいなくてあわてて薬だけを口に放り込む。

「良太には絶対にナイショだな。」

身体はしんどくもなくフラフラもしない。念のために熱を測ったけど36.9度でいつもよりは少し高いけど熱があるとは言えない。

「うううっ!!3日もお風呂に入ってなくて気持ち悪すぎ。」

カズサは浴槽にお湯を張ると3日ぶりのお風呂にゆっくり浸かる。鼻歌を歌いながらゆっくり楽しみ1時間近くも入ってしまった。

「すごく気持ち良くて温まったけど少しのぼせたかも…。」

バスタオルを腰に巻いてソファーに寝転び、のぼせた身体を冷ましていると玄関のチャイムが鳴る。

こんな時間に来る人なんていない。こんな格好だし出ないでおこうと知らんフリをする。

するとチャイムがうるさいくらいに連打され部屋中にチャイムの音が響いた。

「え?何?誰?」

怖くなったけど変な人なら警察を呼ばなくちゃいけない。

誰か確認するために恐る恐る玄関に向かった。

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読んで下さってありがとうございます。
今日は『やさしいKissをして』の更新はお休みさせて頂きます。代わりというわけではないのですがこちらで楽しんでいただけたらと思いUPしました。明日は『やさしいKissをして』を更新させていただくつもりですのでヽ(→ܫ←ヽ)ハツ✰(ノ◕ܫ◕)ノヨロ✰ヽ(๑≿ܫ≾๑)ゞデシ

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