キミと空とネコと

キミと空とネコと1

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目を開けたら、白い天井の端に少しだけ青い空が見えた。


前に空を見たのはいつだったのだろう。


いつの間にか、夏の青い空ではなくて、少し色の薄い青色になっていた。



「高瀬さん、高瀬 海人(タカセ カイト)さん、目が醒めましたか?気分は悪くないですか?傷は痛みますか?」


体温計を持った看護士さんが声を掛けてきた。


「えっ。病院?・・・。オレ・・・。」


状況が把握できない。


何で、オレは病院で寝てるんだ?傷って?


起き上がろうとして左手をベッドについたとたん痛みが走った。



「つっ・・・。イタッ・・・。」



「高瀬さん大丈夫ですか?縫ったのは5針ですが傷が深かったので・・・。」と看護士さんに言われて左手首の包帯に気づく。



あっ・・・。オレ死のうとしたんだ。


アイツから、別れを言われて、もう生きる気力が無くなって・・・。


アイツはオレのすべてだったから・・・。


本気で愛してた。


オレたちは死ぬまで一緒だと思ってたから・・・。


アイツも同じ気持ちなんだと思ってたのに、アイツは違ったんだ。


「いつまでも一緒だと思ってたのか?何年一緒にいたと思う?このまま死ぬまで一緒とか思ってた?無理に決まってる。先の事なんて・・・。ずっと一緒なんて考えた事もない。」


アイツの言葉がリフレインする・・・。


オレだけだったんだな。


死ぬまで一緒なんて思ってたの。


オレってほんとバカだよな。


でも、アイツのことほんとに好きだったんだ。


今までで一番愛してた。もうアイツ以上好きになれるやつなんていない。


だから、もういいって思ったんだ。


もう疲れたんだ。



もう誰も愛せやしない。


ずっと一人なんて寂しすぎる。


だから、アイツとの思い出を抱えて逝こうって・・・。








どうして助かった?


誰が病院へ?


余計な事を・・・。


助かってしまったことに暗い気持ちになり、看護士さんが何を言っても耳に入ってこなかった。


オレは消えたかったんだ。


あの空の向こう側へ逝きたかったんだ。









新連載です。ちょい実話を交えつつお話は進みます。皆様に可愛がってもらえたらうれしい限りです☆♥(๑→ܫ←)♥


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Re: タイトルなし 

ハル様ありがとv-238

なんと、このコメに気付いたのはハル様の千マイルにコメを返した次の日でしたv-356

ハル様の作品は専門的な事までちゃんと書いてあって、ハルさんって何者?などと思っておりますi-179

こんな私の作品を褒めてくださる優しいハル様はランキングで2位とか取ってらっしゃるのに、訪問の足跡から律儀に来て頂いた上に作品を読んでくださる・・・。ありがたいかぎりですv-352

お忙しいでしょうに・・・。無理しないで下さいねv-283

又、遊びに行きますねv-354

これからもヨロシクお願いしますv-344
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