キミと空とネコと10

「あのっ!!!どこまで着いて来るつもりですか？迷惑なんですけどっ!!」

「ヒューーッ。怒った声もかわいいね。やっぱ好きだわ。オレと付き合わない？」

「･･･っ･･･。何、考えてるんですかっ!!オレは男です。付き合うわけないでしょっ。そういうことは女の人に言ってくださいっ!!オレの事バカにしてるんですかっ!!」

「タカセさん固いねぇ。オレ結構マジだったりするんだけど？」

口角を上げて響夜が笑う。

「オレをからかって楽しいんですか？オレ、あなたのおもちゃじゃありませんからっ!!」

オレはあせって大きな声が出てしまう。オレの性癖を知っているのかと不安になる。

知るわけない。オレは響夜に初めて逢ったのだから。

雪夜先生とも今日初めて逢ったのだから、雪夜先生もオレの性癖なんて知ってるわけがない。

なのに、コイツの目に見透かされているようで怖い。

ダメだ。これ以上相手にしたらダメだと左手の傷が疼く。


オレは響夜を置き去りに、響夜から逃げるようにエレベーターに乗り込む。

すると響夜もエレベーターに乗ってきた。

「ちょ･･･っ･･･。」

「だってオレここの住人だもん。」

響夜の言葉に目が点になる。

「えっ。こ･･･ここの住人？」

「そっ。7階。」

（7階ってオレも7階なんだけど･･･。）

オレは固まったように響夜を見て動けなくなっていた。

そのままエレベーターは7階に止まる。

「タカセさん。降りないの？7階ついたぜ。」

オレは階のボタンを押さなかったから7階ってわかるよな。そりゃ･･･。

響夜がオレの手を繋いでた。

エレベーターから手をひかれて降りた時に気がついた。

「ちょっ･･･。手っ!!」

「あっ。気がついた？わりぃ。」

ニヤリとしながらますます繋げた手を強く握る響夜。

「ほんと、いい加減にしろよなっ。」

オレはその手を無理やりほどくと自分の部屋へと急ぐ。

これ以上、響夜と話をしたくなかった。

何かが崩れて行くような、濁流に飲み込まれていくような気がした。

「何なんだよっ。いったい!!アイツは何がしたいんだっ!!」

繋いだ手の感触が心をざわめかせる。

アイツ、目だけじゃなく手も熱い･･･。

オレが鍵を開けていると、隣の部屋の鍵を響夜が開けた。

「･･･っ･･･。」

---

今日帰ってきてランキングを見たらすごい上がっててビックリヾ(。◕ฺ∀◕ฺ)ノ♫♬ 読んでくださる皆様、そしていつもコメント下さるハル様に感謝ですっ。12月から始めた初心者の拙いお話なのに訪問してくださる方々、皆様ありがとうございます。少しでも楽しんで頂けるように頑張ります。まずはお礼まで･･･。






ランキングに参加しています。ぽちっとご協力お願いします*゜✲ฺ(✿◕ฺ ∀◕ฺ)ฺノ†゜*




にほんブログ村