土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス28(R15)

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※注意‼R描写含みます。未成年の方、苦手な方はご遠慮下さいませ














シャワーで身体を流す。SEXなんてやりなれているように振る舞っていたけど、本当は指先の震えているのを隠すのに精いっぱいだった。慣れてるような物言いをしたのも鷹之を冷静にさせないため。冷静になればきっと鷹之はオレを抱かない。

さっき鷹之自身を撫で上げた時、心臓が止まりそうになった。あんな風に触るなんて男娼みたいだと思われなかっただろうか…。どうでも良い事ばかり考えてしまう。

いくら綺麗に身体を洗っても過去は洗い流せるわけではないのに念入りに洗ってしまう。

SEXの準備もしておいた方がいいんだろうか?鷹之が解かしてくれるとは限らない。性欲処理の為のSEXだと鷹之は思ってる。解かさないままでのSEXは次の日身体が辛い事はわかりきった事だ。

オレはボディーソープを指に取ると硬く閉ざされている双丘の奥に指を滑らせる。

前の恋人と別れて1ヶ月以上経つ。その間、一度もここを使う事はなかった。定期的に放出しないといけないから処理はしたけど後ろを弄ったりはしなかった。ここを自分でほぐすなんて数えるほどしかした事がない。

でも今は鷹之とSEXがしたいがために自分でほぐしてる。何を必死になっているのかと滑稽で薄い笑いがこぼれた。オレ、こうまでして鷹之に抱かれたいんだ。

入口に背を向け、前を扱きながら指をプツリと入れる。

「んっ…はっ…。」

異物感を感じながらも少しずつ中に指を入れていく。

前を扱く事で中が蠢く。気持ちよさにはまだまだ届かないけど、身体が快感を得ようと中が指を飲み込み貪欲に貪り始める。

「あ、…んっ…。」

指をもう2本入れたところで鷹之がじっと見ているのに気が付いた。いつの間に入って来たんだろう。解す事に気を取られて気が付かなかったなんて…。

羞恥で赤くなる顔を見られたくなくて下を向いて視線があわない様にした。解しているのを見られるとは思いもしていなかったから内心は酷く狼狽えていた。それを表に出さない様に表情を隠したんだ。

「へえ。そうやっていつも自分でほぐしてるんだ。エロいな。そこだけ赤くめくれてヒクヒクしてる。」

鷹之の言葉に後孔に入れた指の動きが止まる。鷹之の指で掻き回して欲しい衝動に駆られてそれを押し隠す。見られている事に羞恥心を感じないわけじゃない。だけど鷹之に抱かれるのは今日だけだ。恥かしがっていて白けさせてしまったら抱いてくれないかもしれない。

「解さないとSEX出来ないからね。菅沼さんは男としたことあるんですか?」

「あるよ。高校生の時にはまった。」

「そう。なら大丈夫ですね。オレが相手で萎えないですか?」

「それってわざと?わかってて言ってるなら小悪魔って奴だな。今のあんたは淫乱にしか見えない。」

「淫乱…。最高の褒め言葉ですね。さあもうおしゃべりは終わりにしましょう。このままオレがするのを見てますか?」

下唇をペロリと舐め、厭らしく腰を振って挑発する。しゃべっていると言わなくても良い事まで言ってしまいそうだった。鷹之…と名前を呼んでしまいたくなる。だから鷹之を挑発した。しゃべらなくてもいいように。

熱いシャワーの湯気が立ち込める狭いバスタブの中で身体を密着させ唇を貪り合う。鷹之の手がオレの腰を引き寄せ、オレは鷹之の首に両手を回して何度も深く口づける。お互いの舌を絡ませ吐息までも飲み込む。どちらの物ともわからない唾液が口の端から首筋まで伝う感触にまでゾクリと身体が刺激される。

ああ、今オレは鷹之に抱かれようとしている。鷹之もオレで身体を熱くしてくれている。腹に当たる昂りが固くなっていてそれだけでオレ自身からも蜜が溢れだす。

一つに溶け合いたい。まだ十分にほぐれていないのはわかってる。このまま挿れたら裂けるかもしれない。壊れてしまうかもしれない。だけど鷹之の熱が欲しい。オレに消えない傷をつけて欲しい。

唇を離そうとする鷹之の頭をぎゅっと掴んで片足を上げて鷹之の腰に廻した。早く挿れてくれと腰を揺らす。閉じていた目を開けると鷹之がオレの顔を見ていた。その目は何かを訴えているようにも探っているようにも見えて、落ち着き付きをなくして手の力が緩んでしまい唇が離れてしまった。

「そんなに慌てなくても逃げたりしない。そんなにやりたいのか?」

「やりたいから相手をさがしてたんだ。しないなら別の誰かを探す。」

鷹之の腰に廻していた足を降ろし密着させていた身体を離す。別の誰かを探すつもりなんかないくせに、抱かれるなら鷹之じゃなくてもいいんだと思わせるために演技する。

「しないなんて言ってない。こんな狭いところじゃ楽しめないだろう?さっさと身体を洗ってベッドでする。それとも待てない?」

「待てないのは菅沼さんでしょう。ずっと硬い物が当たってる。オレはもう身体を洗い終わってますから先に出ます。あ、なんならすぐに達かないように抜いてから出て来て下さって構いませんよ。」

可愛げ無く言い捨て、さっさとシャワーを浴びると浴室を後にする。余裕のない自分に焦っていた。鷹之が出てくる前に少し落ち着きたい。身体が熱すぎる。

好きじゃない相手ならこんなに振り回されたりせずに自分でコントロール出来る。でも鷹之とは無理だ。今も指が少し震えてる。鷹之の唇が、舌があんなに官能的だなんて思わなかった。付き合っていた頃のキスとは全然違う。それだけ大人になったという事。オレじゃない誰かと経験してきたという事。あんなキス知らない…。今まで付き合って来た誰とも違うキス。身体の奥から疼くようなキス。溶けてしまいそうなキスにすべての理性を奪われてしまいそうだった。どこでそんなキスを覚えたんだと、あの頃はそんなキスをしなかったじゃないかと言ってしまいそうだった。あんなキスをするなんて反則だ。

オレは冷蔵庫から水を取り出すと一息に飲み干し、裸のままベッドに横たわる。これから鷹之に抱かれる。そしてもう抱かれる事はないだろう。だから鷹之にされる事すべてを覚えておきたい。さっきのキスを思い出して疼く身体をぎゅっと抱きしめた。


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