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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス55

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口から吹きこぼれそうになったカクテルを遥斗さんが出してくれた温かいおしぼりで拭う。

「あなたには関係ない。それよりもあんた…遥斗さんは征一郎とか言う人の恋人なんだろう?」

「そうですね。恋人でしょうね。もう何十年も連れ添っています。」

「それならなぜ、明日叶を征一郎に会わせたりするんだ。」

「貴方の言っている意味が私にはわかりかねます。どういう意味でしょうか?」

「知らないとは言わせない。征一郎って人は何度も明日叶のマンションに来ているし泊まっている。もう遥斗さんがしらないとしたらオレは酷い事を言ってるのかもしれないが、この前遥斗さんは明日叶のマンションに征一郎を迎えに来ただろう。という事は征一郎が明日叶の所に居た事を知っていたという事だ。好きな男が他の男の部屋で一晩過ごしたのに平気なのか?」

「まあ落ち着いて下さい。少し声が大きいです。征一郎はここのオーナーですからあまり征一郎と言わないで下さいませんか?ただでさえここいらでは名の知れた男なんです。ここは彼の隠れ場的な意味もあるのでその場所を失くすわけにはいかないんですよ。」

有無を言わさぬ強い瞳がオレを見据える。どうあがいてもこの人に敵うような気がしないのはなぜなんだろう。

「ええ。確かに私は明日叶のマンションに征一郎を迎えに行きました。明日叶から迎えに来るように電話をもらったので。」

「明日叶があなたに電話?いったい貴方たち3人はどういう関係なんです?明日叶はずっと好きな人がいるけれど、その人には1番の相手がいるから好きだとは言えない。2番目でもいいからその人に中に存在していたい。覚えておいて欲しいと言った。オレはそんなのおかしいと思う。好きなのに最初から諦めてるなんて。もしかしたらってこともある。好きだと言わなければ相手には伝わらないだろう?」

「そうですね。好きだと言えば明日叶は気が済むのかもしれません。でも相手はどうでしょうね。そう言われて困りませんか?明日叶は本当に優しい子なんです。それゆえに自分を自分で傷つけて、身体も心も血を流してそうして諦める事を覚えた。貴方は高校生の頃、明日叶と付き合っていたんですってね。」

「どうしてそれを…。」

「明日叶が言っていました。もう会う事のないはずだったあなたに会ってしまったと。」

「やっぱり明日叶はオレから逃げたんだな。」

「逃げさせるような原因を作ったのは貴方ではないのですか?」

「オレが?どうして?オレは上手く行ってると思ってたんだ。なのに突然別れを言われ、明日叶はいなくなったんだ。」

「貴方はどうしてか理由がわからないと?…。それは明日叶に聞くしかありませんね。私の言う事ではない。ただ、貴方と離れてからの5年間の明日叶は貴方の全く知らない明日叶だ。きっと貴方には知られたくないでしょう。明日叶の為を思うなら、聞かないで下さい。明日叶が自分で言うなら別ですけどね。責めたりしないで。明日叶は必死でやっと立ち直ったんですから。なのにそこに貴方が現れて困惑しています。」

「意味がわからないな。オレは関係ないだろう?明日叶はずっと征一郎さんが好きなんだ。オレが現れたところで困惑する事はないだろう。まあ、逃げたという気まずさはあるだろうけど、それだけだ。」

「菅沼さん…。鷹之さんと呼んでもいいですか?」

「はい。どう呼ばれても構いません。」

「鷹之さんは明日叶を見ているようで見ていない。鈍感と言わせてもらいますよ。」

「そ、それはどういう意味ですかっ‼。」

「言葉そのものの意味ですよ。それよりも征一郎に会いたいんですよね。多分、征一郎も貴方とじっくり話をしたいと思っていると思うので連絡を取ってみましょう。ああ、それと私も明日叶をとても大事に思っていますよ。明日叶は私に甘えてくれますからね。」

それはどういう意味だと聞こうとしたがすっと奥に入って行ってしまう。きっと電話をかけるためだろう。

オレの頭の中は混乱していた。

明日叶は遥斗さんにも甘えている?この3人は3人で付き合ってるのか?でも明日叶は好きだと言っていないと言った。2番目なんだと。普通、好きな相手の恋人に敵愾心を抱く事はあっても甘えるなんてしないだろう?

いったいどういう事なんだ?





目の前に新しいカクテルが置かれた。考えているうちに余程時間が経っていたらしい。遥斗さんはとっくに電話を終えてオレにカクテルを作ってくれていたのだ。

「サラトガ・クーラーです。見た目はモスコミュールのようでしょう。」

話の内容にどうも喉が渇いてたまらなく、飲みやすさもあってすぐに飲み干してしまう。本当なら酒を飲みたいと思った。シラフで対抗するには難し過ぎる相手だ。遥斗さんでこうなのだ。征一郎という男はそれよりも手ごわそうだと感じていた。

「征一郎は仕事が終わったらここに来るそうです。鷹之さんが車だと言ったらマンションで酒を飲みながら話そうと言っていました。でも明日仕事あるんですよね。喫茶店をしてるとか…。」

「そんな事まで明日叶は話しているのか。あれはオレの店じゃない。すみれの店だ。オレはあくまでも手伝ってるだけだ。」

「そうなんですか。明日叶も不思議がってたんですよ。鷹之さんすごく優秀だったんですってね。大学も経済学に進んだはずで、大手企業にも入れる力量があったはずなのになんで喫茶店なんだろうって言ってました。まあすみれさんがいたからだろうとも言ってましたが…。」

「明日叶は遥斗さんにオレの話をしていたのか…。」

「ええ。征一郎にもしていましたよ。私たち、よく3人で明日叶のマンションや、征一郎のマンションで家飲みするので…。」

「征一郎のマンションって遥斗さんも一緒に住んでるんだろう?」

「ええ。明日叶の部屋もありますよ。何を思ったのかファミリー向けのマンションで、部屋数だけはある家なんです。」

「それって…。」

ますます混乱してきた。本妻もいるのに愛人も住まわせるオッサンを想像してしまう。

明日叶は本当にそんな人間をずっと好きでいるのか?

眉間に深くシワが寄っているオレに遥斗さんは気安く声をかけてくる。

「私は噂の鷹之さんとゆっくり話をしたかったんですよ。あの時はゆっくり出来ませんでしたから。明日叶からも鈴城さんからも聞いていましたからね。想像した通りでした。」

「何だかあんまりいいようには言われてないような気がしますね。」

「そんな事はないですよ。いい男だと言っていました。」

「いい男か…。」

「ええ。女でも男でも引き寄せるような男だともね。」

「褒め言葉なのかけなされてるのかわからないな。」

「でもこんなに鈍感だとは思いませんでした。若いせいでしょうかね。相手の事を見ているようで見ていない。」

「さっきもそんな事いいましたよね。オレのどこが鈍感なんですか?」

「気が付かないところですよ。」

「それって…。」

その時ドアの開く音がして、店の中の雰囲気がガラッと変わった。

征一郎が来たんだ。

「征一郎が来ましたよ。」






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