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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス48

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風呂から出てリビングに入ると鷹之はぼんやりと花瓶に活けられた花を触っていた。

「綺麗でしょう。もらってから1週間近くたつんですがまだ香りもするんです。もったいなくて綺麗なところだけ残して飾ってます。」

「大切な人にでももらった?」

「ええ。とても大切な人です。花は心を癒してくれるし、元気をくれるからって奮発してくれたそうですよ。」

そう言っていた征一郎さんの顔を思い出してクスリと笑いが漏れる。

「男の人なんですけどね、いろんな人に贈るもんだから勘違いしちゃう人もいて大変みたいです。花束はちゃんと考えてあげなくちゃね。それもこんな豪華なのもらったら勘違いしちゃっても仕方ないと思いませんか?」

「伊藤さんは勘違いしてるのか?」

「え?オレですか?…。勘違いなんてしないですよ。この花束はオレを気遣ってくれてくれただけです。」

「これ伊藤さんのずっと好きだって言う相手からだろ?」

「え?」

「だから、この花束を贈った男だよ。伊藤さんにはずっと好きな相手がいるからって鈴城さんはフラれたと言った。このマンションには特別な人間しか入れないと伊藤さんは言った。それに…。この間酔った伊藤さんを抱えてあの男はポケットから鍵を出して入って行った。あの男には合鍵をわたしてるんだろう?」

鷹之が何を言い出したのか理解するのに時間がかかって言葉を紡げない。

オレがずっと好きなのは鷹之なのに、鷹之は誰の事を言ってるんだ?

「オレは合鍵なんて誰にも渡した事はない。」

「ウソつけ。あいつは自分のポケットから鍵を取り出して開けたんだ。」

「あいつあいつって誰の事?」

「あいつだ。伊藤さんが酔うと必ずあの男が送って来る。オレは2回見た。年上で高級なスーツを着こなしてる男でも憧れるタイプの男だ。」

「征一郎さん?」

「そうだ。あんたは「せいいちろー」って甘えてた。おんぶもしてもらってた。あの男なんだろ。すっと好きだった奴って。」

どうして鷹之がそんなに怒ったように言うのだろう。征一郎さんは好きだけど、鷹之とは違う好きであってそれは遥斗さんを好きなのと同じなのに…。

「そうだとしても菅沼さんには関係ない。オレが誰を好きでも菅沼さんには関係ない。男が男を好きだからおかしい?気持ち悪い?ならオレを抱いた菅沼さんはどうなんだよ。オレが誰を好きでいようとオレの勝手だろ。口出ししないで。」

鷹之の事が好きなんだと言うつもりだったのに、どんどん話は遠のいて行く。これじゃ鷹之を好きだなんて言えない。

「伊藤さんが誰を好きになってもオレに何も言う権利はないのはわかってる。だけどあの男は止めておけ。あいつは最低な奴だ。」

征一郎さんがオレの為にどれだけの事をしてくれてかしらないくせに、征一郎さんを最低呼ばわりする鷹之に怒りが込み上げてきた。征一郎さんとオレとの何を鷹之が知ってるって言うんだ。

「征一郎さんの事を何も知らないくせにそんな事を言うな。征一郎さんはオレの為に今までたくさん愛を注いでくれた。父のように、兄のように、恋人のように…。征一郎さんの事を何も知らないくせにっ‼」

「知ってるさ。あいつにはちゃんと恋人がいるんだ。伊藤さんはあいつに取って1番じゃない。他にちゃんと恋人がいるのに伊藤さんを愛人のようにしているだけだ。」

鷹之は何を見たんだろう?確かに征一郎さんの恋人は遥斗さんでそんな事はオレも知っている。理想のカップルなんだから。

「だから?オレが2番目だからどうだっていうのさ?オレは別に1番になりたいなんて思ってない。2番目でもオレの事を愛してくれてるならそれでいいんだ。」

それは征一郎さんの事じゃなくて鷹之の事。

1番がすみれさんでも2番目がオレならそれでいい。でもそれは願ってはいけない事。鷹之の家庭を壊す事になるから。

「どうしてそんな寂しい事を言うんだ。どうして1番になろうとしない‼」

「人にはどうしようもない事があるだろ。いくら好きでも相手が好きだと言う確率って何%あると思う?ほぼ0%に近いんだよ。その中で好きな人の目に止まってかまってもらえてる。それだけでオレは幸せなんだ。いつかは消える幸せでもその思い出の中で過ごす事が出来る。好きなんだから仕方ないじゃないか‼他の誰もその人の代わりにはならないんだから‼」

「バカだっ‼」

いきなりオレをぎゅっと腕の中に抱きしめて肩に額を乗せて鷹之が呟く。

鷹之は征一郎さんの事だと誤解してるけど、それ鷹之の事なんだって心の中で呟く。

「そうオレずっとバカなの。好きな人の事を忘れられない…。」

「好きだって言ったのか?」

「言うわけない。オレはその二人を見てきた。その二人の幸せを壊すような事を言えるわけないだろ。オレが言わなければ幸せなんだ。波風が立つこともない。波風を立てる必要はない。」

「それじゃあんたの心はどうなるんだよ。」

「そのうち忘れるかもしれない。いい思い出になると思うよ。今でも案外幸せなんだって最近気が付いたんだ。二人には幸せになって欲しい。それが今の気持ち。」

結局オレは鷹之に自分の気持ちを言う事は出来なかった。これでいい。最後に抱きしめてもらえた。オレの気持ちを気にしてくれた。それだけでいい。

不思議と今までになく凪いだ気持ちだった。

「オレと週末抱き合ったのはあの人の代わりだったんだな。」

違うよ。鷹之に抱かれたかったんだよ。鷹之に愛されたかったんだ。鷹之の温もりに触れたかった。鷹之で自分の中をいっぱいにして欲しかったんだよ。

「ごめん。代わりなんて嫌だったよね。本当にごめん。でも菅沼さんもオレを代わりにしてたんだろ。だから週末になるとオレを抱いたんだ。そう思ってたんだけど違うのか?」

「……。そう…だな…。お互いに違う相手を重ねて繋がっていた。」

「週末が来るたび、抱かれる事はすごく嬉しくてでも朝になると苦しかった。それでもオレは週末になると菅沼さんを求めてしまった。」

「オレもだ。抱いている時はいいが、伊藤さんにずっと好きな相手がいると知って苦しくなった。それでも抱くならあんたがいいと思ってしまう。」

「こんなオレでも抱きたいと思ってくれる?」

「そんなあんただから抱きたいと思うんだろうな。」

「間違ってるよな。好きな相手がいるのに抱き合うなんて。」

「間違ってるんだろうな。許される事じゃない。だから余計に抱きたくなるのか…。」

「でもお互いに別の人が好きなんだと気が付いてしまった。気が付かなかったらセフレってごまかせたけど、もうセフレにはなれないね。」

「ああ。そうだな。もう週末に会う事は出来ない。」

「じゃ今日が最後だね。今日くらいは許してもらえるよね。何もかもを忘れてドロオロに溶け合って全部溶けてしまっておしまいにしよう。」

「もう決めたんだな。」

「決めた。今日が最後。だから…。」

「ああ。もう何も考えない。二人で溶け合おう。オレであの人の代わりになるのなら。」

「菅沼さんじゃないと代わりにはなれない。」







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