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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス52

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いつもなら鷹之が寝ている間に静かにシャワーを浴びてオレが先に部屋を後にしていた。

一緒に朝を迎える事なんてしない。第一どんな顔をして会えばいいのかわからない。

身体を繋ぎ合わせるだけの関係だから、それが終われば一緒になんていられないと思っていた。

最後だからと感じるだけ感じ過ぎたからか、いつもなら目が覚めるはずなのにその日は朝が来るまで起きる事が出来なかった。

寝ている時に昔みたいに「明日叶…」って優しく呼ばれて髪の毛を撫でられる夢を見た。その時オレは鷹之の腕の中に抱かれて鷹之の規則正しい心臓の音を聞きながら幸せで笑っていた。鷹之が指にオレの髪の毛を絡める。
「オレは女じゃないからそんな事するな。」っていっても鷹之は「明日叶の髪の毛は細くて柔らかくて綺麗だからな。触りたくなるんだ。好きにさせろ。」なんて笑ってて…。

すごく幸せな夢だった。

夢!?

思わずガバッと上半身を起こし「イタッ‼」と腰に手を当てる。昨日の激しい交わりが思い出されて顔を赤らめる。

カーテンからは陽がさしていて、とうに朝を迎えている事を教えてくれる。

「ウソだろ。今まで寝てた?これじゃ鷹之と顔を合わせてしまう。」

焦り、慌てて隣をみるけど、隣にいるはずの鷹之はいない。シーツもオレが寝ているところ以外は冷たい。

「シャワーでも浴びてる?」

痛む身体を引きずるように壁伝いに立ち上がると腿に昨日の名残が腿を伝っていった。

「っ…。」

身体はさっぱりしていたから鷹之が拭いてくれたのだろう。でもさすがに中までは無理だよな。

軋む身体を引きずりながら音をたてないようにバスルームを窺うけど水音一つしない。

「いないのか?」

ドアからも人影も見えず恐る恐る開けるけど中には誰もいなかった。

そう部屋のどこにも鷹之はいなかった。


茫然とソファーに身を投げる。

「こんなの想定してなかったな。最後だから鷹之の寝顔見ておくつもりだったのに…。あっけないもんだな…。」

脱力したまましばらくそうしてたけど、ここにいても仕方ない。もうすぐチェックアウトの時間だ。

一人でこの部屋にいるのって何だか空しい。いつも鷹之はオレが帰った後そう思っていたのだろうか…。いや、鷹之には家に帰ればすみれさんがいるんだから、ここでの事はここに置いて帰ってたんだろう。オレとは違う…。

重い身体を無理やりに動かしてシャワーを浴びて中までちゃんと洗い流す。鷹之の熱を洗い流す様にスポンジで身体を洗う。

ふと、前の鏡をみてギョッとした。だって身体のあちこちに赤い痕がついている。昨日は全然気が付かなかった。

「こんなに痕つけられてた?」

オレが寝ている間につけたんだろうか?何のために?そんなはずはない。きっと昨日身体を繋げた時につけられたんだろう。感じ過ぎて訳が分からなくなってたから気がつかなかっただけだ。

「でもこんなに…。」

身体のいたるところにつく赤い痕が嬉しくて切ない。

「もうつく事のない痕だな。いつまで残ってるんだろう。」

出来るなら傷として残っていて欲しい。でもこの痕は何日かしたら薄くなってその内消えてしまう。鷹之に抱かれた痕跡は残される事はないんだ。残してもいけない…。

指で赤い痕を辿る。首筋にはさすがになかったけど、首から下にある赤い痕を愛おしむように辿った。

「鷹之…。」

自分で自分の身体を抱きしめて少し泣いた。声を出す事はなく涙だけが溢れていた。



バスルームを出て髪の毛を乾かし、身支度を整える。

サイドボードに腕時計を置いていた事を思い出してそこに行くと時計の下に手紙が置いてあった。

「何だろう?」

ホテルの便箋に綴られているのは鷹之の文字。右上がりのクセのある文字は高校の時と同じでしばらく読む事もせずに文字を眺め指で触れていた。鷹之がオレに手紙をくれるなんて思わなかったから嬉しいと思うと同時に何が書いてあるのか考えて怖くなった。

もう会わない事はわかってるけど、それを自分で思うのと実際に文字で見せつけられるのとでは全然違う。鷹之から最後だと言う言葉を言われたくない。

そう思うとその手紙を読むことが出来なくなった。でも捨てる事も出来ない。鷹之がオレにくれたものだから。

鷹之と別れる事になってオレは鷹之に関する物はすべて実家に置いてきた。ここには鷹之に関する物は何もない。だからこの手紙だけが鷹之がくれたもの。そう思うと捨てる事も読むことも出来ず、綺麗にたたんでオレはポケットに入れて部屋を出た。

もうここに来る事もない…。

ホテルを出ると日曜日の少し騒がしい喧騒が聞こえてくる。

幸せそうな家族やカップル、友達同士で楽しそうにしている横を一人歩くのは寂し過ぎて、オレはタクシーに乗るとマンションに戻った。

「あ、洗濯と掃除…。」

そうは思うものの身体もだるくて、気が抜けたようにソファーに寝転び動く事が出来なくなった。

目の端から涙が一筋、二筋と伝う。

「オレってこんな泣き虫だったかな?」

苦笑しながらも涙は止まる事なく溢れてくる。

「オレ、本当に鷹之が好きなんだ。好きだったなんてまだ言えないよ。」

鷹之を過去にするにはどれだけの時間がいるのだろう。

「そう言えば、昨日は鷹之と最後だったのに雨降らなかった。別れる時のジンクスなのに…。って雨が降らなかったからって別れはくるんだよ。そう雨は関係ない…。今まではたまたまそうだっただけ。これからは雨が降らなくても別れが来るのかもな。でもこんなに辛い別れはもうないだろうな。」

涙は相変わらず流れてくる。オレはそれを止めようとはせず、流れるままに涙を流していた。




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