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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス53

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月曜日。少し赤い目だけど、黒縁の眼鏡はこんな時も隠してくれるから役に立つ。

鷹之の手紙は読まないまま机の引き出しにしまった。ほろ苦い思い出として…。

今日からは一人、だからって落ち込んでもいられない。高校を卒業した時は荒んで自暴自棄になったけど、もうそんな事もじゃない。仕事という大きな責任がオレを救ってくれている。

とにかく仕事に没頭しよう。いつもよりも仕事に集中しようと心に決めて出社する。

そう、それからオレは本当に仕事漬けの毎日を送っていたんだ。

征一郎さんにも遥斗さんにも軽く鷹之とはもう会わないんだとは伝えたけど、会って話すのはもう少し待って欲しいとお願いしてるから二人から何か言われる事はなかった。

鈴城さんにもしばらく仕事に集中したいから、余裕が出来たら連絡するとメールしておいた。

どこまで出来るかわからないけど、鷹之を失ったからって昔みたいには絶対にならない。そう決めて毎日を過ごした。

朝早くに出社し、残業して帰る毎日。だからオレ以外の周りで動きがあったなんて知りもしなかった。





*  *  *


「で、今日は何なんです?菅沼さんオレ客なんですよ。一応…。昼休憩においしいコーヒーを飲んでゆっくりしようとしてるのに、そんなしかめっ面で睨まないでくれません?」

「別に睨んでるわけじゃない。鈴城さんなら知っているんだろう。伊藤さんが征一郎と呼んでいる男の事を。」

「征一郎?誰だそれ。征一郎…せいいちろう…。あのさ、オレ伊藤さんとは数回遊びにと言うか食事とかに行ったけど、プライベートな事はあんまり話してないんだよ。何せオレは伊藤さんにオレを売り込むのに必死だったからさ。」

「鈴城さんなら知ってるはずだ。」

「知ってるはずだって言われても…。ねえ菅沼さん、何でそんなに必死なわけ?やっぱ伊藤さんと何かあるんでしょう?」

「鈴城さんにそれを言ってどうなる?それよりも征一郎だ。思い出さないと言うならもうここのコーヒーは出さん。出入り禁止だ。」

「菅沼さんそれ、横暴だよ。一種のパワハラだって。客に対してそれはないだろう。」

「いいんだ。ここはオレの店じゃない。すみれの店だ。」

「あら。そうなんだ。ああ、だから菅沼さんいない事が多いんだな。」

「それは関係ない。とにかくオレは征一郎に話がしたいんだ。」

「征一郎ねえ…。伊藤さんって案外交友関係狭いから、マスターに聞けばわかるかもしれないな。」

「マスターって誰だ。」

「伊藤さんが良く行くBarだよ。criminal mindってとこ。そこのマスターなら何かわかるかもな。えと確か遥斗さんだっけな。伊藤さんがそう呼んでた。歳は離れてるのにすごく仲良さそうだったな。」

「おいっ‼『遥斗』今、『遥斗』って言ったか‼」

「ちょ、ちょっと唾飛んできたって。そんな引っ付かないでよ。そうだよ。確かマスターの名前は遥斗だったと思う。」

「鈴城さん、オレをすぐにそこに連れて行ってくれ。」

「すぐにって…。今昼だし、オレ仕事中だよ。それにBarなんだから夜にならないと開かないって。何興奮してるかなぁ。変な菅沼さんだ。ちょっと、情報あげたんだからコーヒー入れ直してくんない?唾の飛んだコーヒーなんて飲めないよ。」

「その代り、今晩その店に連れて行ってくれ。」

「オレ忙しいんだけど、オレの都合はきいてくれない…んだね。わかりましたよ。ただし店に連れて行ってマスターに紹介するだけだからね。オレ、ほんとに忙しくて飲んでる暇ないんだから。」

「ありがとう。鈴城さんにはコーヒーの回数券プレゼントするよ。」

「回数券ねえ。まあありがたく頂くわ。店行くにしてもオレの仕事が一区切りついてからだよ。仕事終わったら電話するわ。菅沼さんの携帯でいいの?」

「ああ。携帯に電話してくれ。店の電話はすみれが長電話してる事が多いからな。」

「そう言えば菅沼さんと携番交換したの最近なんだよねえ。伊藤さんとは交換したの?」

「いや、してない。」

「そうなんだ。教えようか?」

「本人に聞くからいい。それにどうせ教えるつもりはないだろう?」

「わかった?当たり前だよ。オレだってこれGETするのに苦労したんだから。伊藤さんってガードが固くてさ。結局マンションにも呼んでもらえなかったよ。」

「そうか…。」

「昔は無茶してたらしいけど…ってオレがいう事じゃないよね。ごめん聞かなかった事にして。」

「ああ。口は禍の元だからな。余計な事は言わない事だ。特に本人が居ない時に言うもんじゃない。」

「確かに仰る通りってもう休憩終わりだよ。もう菅沼さんのせいでゆっくり出来なかった。この貸しは大きいからな。帰りに電話する。じゃごちそうさま。」

「ああ。ありがとう。遅くなっても電話待ってるぞ。」

「うわっ。脅迫じゃないか。わかった。必ず電話する。すみれちゃんによろしく。」

「ああ。伝えておくよ。」






「絶対に征一郎に会ってどういうつもりなのか聞いてやる。二股かけてるなんて絶対に許さない。」

鷹之はぎゅっとこぶしを握り込んだ。

昨日は明日叶と話をするつもりだった。明日叶だと気が付いている事を言うつもりだった。明日叶が何故隠したがるのか知りたかった。

いつもなら起きてシャワーを浴びて静かに帰るのに、オレが無茶をしたからか目が覚めなくて、一緒に朝を迎える事を密かに喜んだ。

なのに仕事の呼び出しで、先に出ざるをえなかった。手紙を残したけれど明日叶は気が付いただろうか。時計の下においたのだから気が付かないはずはないとは思うが…。それに万が一時計を忘れてもホテルから連絡が行くだろうから大丈夫だろう。

話せなかった事を話すつもりで次の約束とオレの携帯番号を書いておいたのだけど、連絡らしきものはない。

いや、それよりもまず征一郎の本心を知らなければならない。これ以上明日叶を傷つけるならオレが許さない。あんなに切なくずっと好きだと相手を求めて抱かれる明日叶を見るのは辛い。

高校の時の別れを思えば、一方的でどうしてなのか今でもオレはわからない。うまく行ってると思っていたのに突然の別れ、そして会えなくなってしまった事。思い出しても明日叶に対して腹ただしい気持ちになるが、それは後回しだ。

明日叶だと気が付いている事を言えば、あの時の事も仕方なう話してくれるかもしれない。そのためにもまず誠一郎と決着をつけなければならない。

切なそうに涙をこぼしながらオレに抱かれていた明日叶が忘れられない。何もかも自分の物にはならないと諦めているのがわかって哀しかった。どうして貪欲に自分の物にしないのか。好きなら好きだと言えばいいじゃないか。なのになぜその言葉を飲み込むのか…。1番でなくてもいい。心に残るなら、存在できるなら2番でもいいなんて言うのか。

高校の頃の明日叶は明るくて前向きで、自分の事にも自信を持っていた。2番でいいなんていうような奴じゃなかったはずだ。なのに今の明日叶はどうだ。儚くなってしまって、諦めて生きている。俯いて上を見ないように顔が見えないように生きているようにしか見えない。

征一郎のせいなのか。影でいる事でいいとそれでも好きだから傍に居たいと?そんなのウソだ。好きなら1番になりたいはず。それを言わせない何かがあるのか…。

取りあえず、今日は遥斗とかいう征一郎の本命に会える。この人に罪はないけど、征一郎がしている事を認めているのなら許せない。それならオレが明日叶を奪う。

オレは明日叶にあの時どうして黙って消えたのか聞かなければならないんだ。そうしないと捨てられたオレの心が明日叶を許そうとしないんだ。

明日叶を許したい。けれどオレから逃げて言った事は許せない。何か理由があるのなら聞きたい。オレは明日叶に嫌われるような事をしていたのだろうか?







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