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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス70

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「今でも征一郎さんの事が好きなのか?」

鷹之の問いが静かに心の中に浸みこんで行く。

そうオレは今でも鷹之の事が好き。もうずっと好きなんだ。

「そう。もうずっと好きなんだ。忘れられない。きっとこの先ずっと…。」

「そうか。でもあの二人は…。」

「うん。もう別れる事はないだろうね。オレの理想のカップルだから。あんな二人になりたかった。」

鷹之と…。

心の中で呟く。鷹之と征一郎さんと遥斗さんのようになれたら良かったのにな。

少し涙が浮かんできて慌てて俯く。それでも堪え切れなかった涙がポタリと布団に染みを作った。

その染みは次々に落ちてくる涙にどんどん広がっていって、オレが泣いているのをわかっているのがわかっても鷹之は何も言わなかった。ただ俯いたオレの頭を優しく撫でてくれる。それが余計に涙を増長させてますます染みが広がる。今だけ泣かせて。そう心の中で呟いたのが鷹之に聞こえたわけではないだろうに、鷹之はただ何も言わずにオレの頭を撫でてくれる。オレはその心地よい大きな手のひらに甘えて涙を流し続けた。




「理想の二人か…。確かにそうだろうな。オレもそう思うよ。」

「鷹之はあの二人と話をしたんだよな。遥斗さんが言ってた。鷹之が征一郎さんに会いたいって言ったって。何で?」

「明日叶が征一郎さんをずっと好きなのに諦めているって言うから。最低な男なら明日叶から離さないといけないと思った。」

「最悪じゃなかったら?」

「明日叶の代わりに明日叶の気持ちを言おうと思った。すごく身勝手なのはわかってたけど、2番目でいいって諦めている明日叶をオレが何とかくちゃいけないと思った。」

「何で鷹之がオレを何とかしなきゃいけないと思うんだ?関係ないだろう?」

「関係なくてもそうしたいと思った。だけどオレは遥斗さんにも征一郎さんにも敵わないと思ったよ。本当にあの人達からしてみればオレはガキだ。」

「オレもな…。」

「明日叶のこの5年間に何かあったのは薄々感じてたし、征一郎さんにも遥斗さんにも何となく聞かされていた。具体的な話を聞いたのは初めてだったから驚いたけど、だからって明日叶が変わるわけじゃない。あの頃に比べると顔を隠して、俯くようにしているのはあの頃と違うから?いろんな男と寝て汚れたと思ってるから?」

「そうだ。オレは汚れてるって何度も言っただろ。」

「そんな事を言ったらオレだってそうだ。オレだってこの5年間でいろんな奴を抱いたぞ。男も女もな。」

「そう…。」

「でもオレは自分が汚れたとは思ってない。」

「そうだろうな。オレみたいに薬を飲まされて蹂躪されるとかじゃない。」

「そうじゃない。確かに明日叶は迂闊な事をして薬を盛られてそうなった。だけどだからって明日叶が汚れるわけじゃない。そうなった自分を散々責めて、泣いて、後悔してバカな事をしなくなったんだろう?」

「誰彼となしに寝るのはやめたよ。好きだって言ってくれた人とだけにした。でもオレがその人を好きになったかって言えばそれは違うから。最近になってわかったんだ。オレはずっと好きな人が忘れられないんだって…。だからオレは汚れてる。例えそれを後悔してたくさん泣いて、自分を責めたとしても過去は変わらないよ。」

「明日叶は汚れてなんかいない。オレがそう思うんだからそうなんだ。それじゃ不服か?」

オレが汚れてないって今までの話を聞いて思う鷹之が不思議だった。どう考えたってオレは汚れてると思うのに鷹之は汚れてないと言い切る。

「不服とか…そんなんじゃない…。」

すごく嬉しかった。鷹之に汚れてないと言い切ってもらえて嬉しかった。でも…。それは第三者だから言えるんだ。自分の恋人がそうなら受け入れられるわけはない。

「ありがとう鷹之。それだけで、そう言ってくれるだけで嬉しいよ。」

オレの過去が少しだけ救われた気分だった。だからって自分が汚れていないとは思わないけど、少し自分を許してやれる気がした。

「さて、明日叶。もうオレに嘘はつくなよ。もう明日叶だってばれてるんだからな。隠そうとしてた5年間の事もオレに知られた。」

「いったいなんだよ。嘘なんてついてない。」

「はい。もう嘘ついた。明日叶は嘘つきだな。オレ限定みたいだけど…。」

「だからいったい何だよ。」

「オレ、征一郎さんと遥斗さんと話をしたのは聞いたんだろう?」

「ああ。遥斗さんから征一郎さんと遥斗さんのマンションで飲んで話して鷹之が泊まって言ったって。」

「そうだ。たくさん話をした。あの二人が明日叶の事を本当に心配してるの知ってるよな。」

「知ってるよ。家族じゃないけど家族みたいに思ってくれてるのも。」

「その二人がオレに明日叶が何で荒れていたか話さないと思うか?」

え?征一郎さんも遥斗さんもそんな話してくれてない。そんな話を鷹之にしたなんて聞いてない。

何も言えなくなったオレの頬に鷹之の手が触れる。泣いて出来た跡を指でなぞれた。

「征一郎さんにオレ言ったんだ。『明日叶はあなたの事がずっと好きだったんだ』って。でも征一郎さんは『それはオレじゃない』ってハッキリ言った。明日叶が好きなのはオレじゃないって。遥斗さんも言ってた。荒れていた明日叶を最初に助けたのは征一郎さんだって。征一郎さんに会った時にはもう明日叶は荒れていた。だから相手は征一郎さんじゃない。だろう?」

そう言って顔を上げさせられた。鷹之がオレを真摯な目で見ていてオレが懸命についてた嘘は初めからばれていたんだとわかった。なのに鷹之はオレに合わせて話を続けた。オレにすべてを吐き出させるために。そうしてオレを救おうとしてくれたんだろう。

確かに鷹之に全部を話した事で少しホッとしたし、鷹之に汚れていないと言われて少し自分を許してやれたのだから救われたと思う。

「そう…だよ。征一郎さんじゃない。」

「だったら相手はオレだろう?」

「な…に言ってる?鷹之のわけないだろう‼」

「最初に言ったはずだ。もうオレに嘘をつくなって。明日叶の嘘なんてすぐにわかる。征一郎さんでないなら他に誰がいるんだ?オレしかいないだろう?それとも他にいるのならそいつの名前を言ってみろ。連絡先もだ。オレがそいつに話をしてやる。」

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