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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス74

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高校生の時も鷹之の父親に会った事はなかった。仕事でいろいろなところを飛び歩いているんだと鷹之は言っていた。

オレも父親とは上手くいってないから、あまり深く聞かれるのは嫌だろうと思ってちゃんと鷹之の父親について聞いた事はなかった。

そうオレは勝手に鷹之も父親とは上手く行ってないんだと思ってたんだ。いつも鷹之の家に行っても会わなかったから、オレの家みたいに避け合ってるのかと思ってた。

鷹之はオレが父親と上手く行ってないって話してたから、自分の家の事が言えなくなっていたのかもしれない。

「鷹之の家はオレの家みたいに不仲ってわけじゃなかったんだな。ただ仕事で忙しいだけで…。鷹之はオレが父親と上手く行ってないってオレが言ったから、何も言えなくなったんだ…。」

「そんなに仲がいいって言えるほどじゃなかったよ。高校生の頃はな。仕事で家に居ない事が殆どだったから、親父がいないのも同然だろ。あの頃は親父に反発ばかりしてた。だから明日叶の気持ちがわからなかったわけじゃないし、オレも親父と上手く行ってたとは言えないんだ。」

「あの頃はって事は今は違うって事?」

「すみれが家に来てからだな。最初言われた時は年が近い事や、親父と二回り近くも年が近い事もあって反対してたんだけど、二人でオレに頭下げるんだぜ。お互いにお互いのいいところを言い出し合っちゃってさ、もう惚気を毎日聞かされてるようなもんだった。」

「本当に真剣に好きあってるんだな。」

「そうなんだ。挙げ句にすみれが『オレが認めるまでは一緒にならない』って言って、親父も『鷹之の気持ちを尊重する』とか言い出して。本気なのが伝わって来てさ。気が付いたら認めてた。それからすぐに小さな式を身内だけで挙げた。それが4年前。それから子供が欲しいって言ってたのになかなか出来なくて、やっと授かったんだよ。すごく年の離れた弟が出来たってわけだ。あの頃は明日叶がいなくなって寂しかったからな。すみれが家に来なかったらきっと荒れまくってただろうな。5年前のオレ、そうとう酷かったからな。」

すこし苦苦しそうな顔をした鷹之はその頃本当に誰でも言われれば関係を持ってたんだと苦しそうに言った。鷹之もオレと同じ気持ちだった?

「鷹之のお父さん…。どこにいるんだ?全然会わないけど。」

「ああ。オレの親父、コーヒー会社に勤めてるんだ。すみれともコーヒー豆が縁で知り合ったらしい。世界のコーヒー豆を探し回ってる。だから今日本にいないんだ。」

「日本にいない?」

「そう。だから親父の代わりにこの店にオレが顔をだしてすみれを手伝ってる。コーヒーの淹れ方はすみれのじいさんに叩き込まれた。爺さんはオレの親父と気が合っててな、結婚には賛成してたんだ。すみれが結婚式をあげて病気で亡くなったけどな。すみれには両親はいないんだ。早くに亡くして爺さんが育てたようなもんらしい。」

「そうなんだ…。」

そこでふとすみれさんが入院している事を思い出した。オレがここにいるせいですみれさんの所に行けてない事を今更ながらに思い出しだしたんだ。

「鷹之、すみれさんとこに行って。オレがこんなになって行けてないんだろ。オレは大丈夫だから。すみれさんきっと不安になってると思う。」

「いや、オレが行ったら邪魔だって言われるよ。明日叶と約束した日、仕事で遅くなってすみれが倒れてすぐに親父に連絡したんだ。たまたま今回は東京にいて、すぐに帰って来れたんだよ。といっても9時ごろだったんだけどな。すみれも落ち着いたから、親父にあとを任せてホテルに行ったら明日叶はチェックアウトした後で、いったん店に帰ってから車をおいて明日叶の家に行こうとしたんだ。その時、車から明日叶を見た気がして、後を追いかけたら本当に明日叶で…。」

だからあの時、鷹之はあまり濡れてなかったんだ。オレを見かけて追いかけてくれたんだ…。

「オレのせいで熱まで出させたな。ごめん。」

「鷹之が悪いんじゃないよ。たまたまタイミングが悪かっただけだ。それに誤解も解けたし…。」

「本当にとんでもない誤解だ。ちゃんと話してれば生まなかった誤解だ。5年前も今も…。」

「ううん。聞かなかったオレも悪いんだ。5年前も今も…。」

誤解が溶けてしまうと何だか恥ずかしくなって鷹之の顔が見れない。

「明日叶、ちゃんとオレに顔を見せてくれ。今までも俯いた顔ばかり見ていた。明日叶は顔を隠そう隠そうとしていただろう。それに表情もあんまり見せてくれなかった。SEXの時だけ少し素直だったな。特に最後にホテルでした時は…。あれは征一郎さんを思ってだと思い込んでいたけど、オレの事を思って?」

「鷹之以外に誰がいるんだよ。鷹之はすみれさんの代わりにオレを抱いてるんだと思ってた。すみれさんが身重だから性欲のはけ口にオレを抱いてるんだと…。オレ、それでも良かったんだ。鷹之に抱かれてるだけで幸せだと思ってた。最後だって言い合ったあの日は鷹之に抱いてもらった事を一つでも覚えておこうと思った。口には出さなかったけど、「鷹之が好き」って何度も心の中で言ってた。」

「オレが明日叶を性欲のはけ口にするわけないだろう。あの時は征一郎さんの代わりでもオレは明日叶を抱けるだけで良かったんだ。でも明日叶はオレの事を思って抱かれてたんだな。嬉しいよ。」

「ほんとに?オレ、いっぱいいろんな奴に抱かれたよ。それでも許してくれる?嫌じゃないか?」

「嫌なわけないだろう。明日叶は明日叶だって言わなかったか?もうこれからはオレだけだろ?明日叶を抱いた奴に嫉妬しないわけじゃないけど、それはオレの知らない奴だ。征一郎さんと遥斗さんの事は別だ。会うかを薬から助けるためだったんだろ。だからいい。オレに抱かれてる時はオレだけだったんだよな。」

「当たり前じゃないか。今まで抱かれた奴は鷹之のかわりだったんだ。鷹之がオレの事を抱いてくれるのにどうして他の奴にだかれなくちゃいけないんだよ。征一郎さんと遥斗さんは薬を抜くために抱いてくれたけど、その時だけだ。オレが抱いて欲しいと思うのは鷹之だけなんだ。」

いつの間にか止まっていた涙が溢れていて、鷹之にオレの気持ちを分かってもらいたくて気持ちが昂ってしまっていた。
話す唇は細かく震えて、身体も小さく震えていた。それくらい真剣に鷹之に気持ちを伝えようとしてたんだ。もう5年前みたいに聞けなくて、言えなくて後悔するような事はしたくなかったから。

鷹之はオレの身体を静かに抱きよせると優しく背中をさすってくれた。「わかってる」って言うように何度も何度も…。鷹之の優しい抱擁で、小さく震えていた身体も唇も震えがとまり、心地よい温もりにすべてを委ねたくなる。

「本当に鷹之の事が好きなんだ。」

小さくポツリと零れた思いはしっかりと鷹之に届いただろうか…。

「オレも…。オレも本当に明日叶の事が好きだ。愛してる。もう5年前みたいに離したりなんかしない。もう二度と子の腕の中から明日叶を離したりなんかしない。いいな。覚悟しろよ。」

そういってぎゅっと抱きしめられて心まで鷲掴みされたようになり、返事をする代わりにオレも鷹之の身体をぎゅっと抱きしめ返した。





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