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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス77

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次の日目が覚めて、鷹之と目が合ってドキッとした。

再会してから初めて鷹之と迎えた朝。

ぐっすりと鷹之の胸の中で眠っていた自分に気が付いて耳が赤くなる。そんなオレを鷹之が嬉しそうに見てるからオレまで嬉しくなる。

ただ何もせずに抱き合って眠っただけなのに、この満足感はなんなんだろう。すごく満ち足りた気持ちでいる。それは鷹之も同じらしく二人でしばらく見つめ合っていた。

「おはよう明日叶。」

「おはよう。起きてたんなら起こしてくれればよかったのに。」

「腕の中にいる明日叶を見てこれからはこうしていられるんだなって実感してた。可愛い明日叶の寝顔を見てたかったしな。」

「か、可愛いとか言うな。男なんだぞ。」

「そう言えばオレが可愛いとか綺麗だとか言うと明日叶はいつも怒ってたな。」

「男に向って言う言葉じゃないだろう。」

「でもオレがそう思ってしまうんだから仕方ないだろ。嘘言ってるわけじゃない。」

「複雑な気持ちになんだよ。怒って良いのか、喜んで良いのかわからなくなる。でも鷹之に言われると他の奴に言われるよりは腹が立たない。」

「じゃ喜んどけ。身体の調子は良さそうだな。顔色も良い。」

「そうみたいだな。ぐっすり眠ったからスッキリしてる。」

「朝飯作ってやるよ。ほっておくと明日叶は食べないからな。会社に行くまで時間あるな?」

「時間はある。でもいいよ。鷹之も今日から昼間に会社だろ。」

「材料がないから簡単なものしか作れないけど、オレもどうせメシ食うし、それなら一緒に食べたい。明日叶は嫌か?」

鷹之が作ってくれたものを二人で食べるのが嫌なわけない。でもそれを口に出すのは恥ずかしくて首だけを左右に振った。

「よし、じゃ作って来るから明日叶は身支度を整えろ。」

そう言うと鷹之はリビングの方に行ってしまった。どうやら鷹之の方が会社に行く時間は遅いらしい。

オレはベッドから出て洗面所に向い顔を洗う。鏡に写った自分がいつもの自分と違って見えた。すごく幸せそうな顔してると自分でも思う。

パジャマはどうしようと考えて、洗濯機の中に入れる。昨日の今日だから今日もここに来る事はないだろうと思ったからだ。鷹之には申し訳ないけど、自分の家じゃないから洗濯は鷹之にまかせよう。

仕事用のスーツに着替え、上着とカバンを手に持ってリビングに行くと、朝ごはんのいい匂いがした。

「これ…。」

「そう。初めてオレの家に泊まった日の朝のメニュー。覚えてた?」

覚えてるに決まってる。フワフワのオムレツとグリーンサラダ。人参のコンソメスープにクロワッサンは少し温めてある。

オレがリビングのテーブルに並べられた朝ごはんの前に座るといい香りがしてコーヒーが置かれた。

「クロワッサンは冷凍してあったものを温めたし、コンソメスープは素を使った手抜きだけど、あの日の事を思い出してさ。」

「うん。ありがとう鷹之。嬉しいよ。食べてもいい?」

「ああ。ちゃんと食べないとな。」

「いただきます。」

手抜きだと言うけど、どこの店の朝ごはんより美味しい。クロワッサンだって言われないと冷凍だなんて思わないし、素を使ったと言いながらもひと手間かけて鷹之の味のスープになっている。

「離れていた5年間は埋められないけど、あの頃の二人を上書きして行こう。」

気が付けば頬を一筋の涙が伝っていた。

「泣くなよ。」

「泣いてなんかない。」

鷹之が指で涙を拭ってくれるとまた涙が溢れる。

「そう言えば明日叶は泣き虫だったな」

「泣き虫なんかじゃない。鷹之が泣かせてたんだろう。」

「もう泣かせないさ。悲しい涙は流させない。幸せの涙を流させてやるよ。」

臭いセリフだと思うのに嬉しいと思う。悲しい涙はたくさん流したから、幸せな涙をこれからは流したい。

「バカじゃないのか。」

向かい合った鷹之の顔が近くなって、優しく唇が重なった。

「あの日の朝もこうしてキスしたよな。」

「した。覚えてる。ってこんな事してたら会社に遅刻しちゃうだろっ。」

高校生の時は遅刻しても責任はなかった。でも今のオレは社会人で仕事という責任がある。遅刻するなんてもってのほかだ。

「そうだな。早く食ってしまえ。ちゃんと残さずに食えよ。」

「鷹之が邪魔しなかったらゆっくり食べられたのに…。」

文句を言うオレを見る鷹之の目がことのほか優しくて、また赤くなりそうになって詰め込むように急いで食べた。

玄関までオレを送ってくれた鷹之が行って来ますと言うオレの肩を掴んで身体を引き寄せる。

顎を持ち上げられて上を向かされるとまた優しいキスが落ちてきた。

「いってらっしゃいのキス。これは高校生の時にはなかった。一緒に登校したからな。明日叶、これから二人の新しい事もどんどん増やそうな。」

キラキラと輝くばかりの笑顔で言われると頷く事しか出来ない。心の中では鷹之ってこんなにベタな事好きだったかなと昔を振り返る自分がいて、気が付くと笑っていた。

「そうそう明日叶は笑ってる顔がいいんだから。オレにどんどん見せてくれ。」

やっぱり鷹之、なんだかあの頃と違う。クサいよ。でもそんな鷹之も好きだと思うんだからオレも重傷だな。

「会社に遅れるから行く。いってきます。」

「ああ。気を付けて行けよ。特に電車には気をつけろ。」

「は?」

「痴漢だよ。痴漢‼オレ以外には身体触らせるなよ。」

「バ、バカだろ。痴漢になんか会うわけないじゃないか。オレ男だってっ‼」

「いや明日叶なら狙いたいと思う男も女も多いはずだ。自覚しろ。」

何だか言うだけ無駄だ。鷹之はそうとうオレを美化しているらしい。確かにお尻に手が当たる事はよくあるけど痴漢ではないと思う。

「その顔は痴漢に会った事があるんだろう。心配だな。車で会社まで送る。」

「いい加減にしろ。もうオレ会社に行くから。それとオレは鷹之以外に身体を触らせるつもりなんてないから。じゃ、いってきます。」

何か鷹之が言ってたけど恥かしい事を言った自覚があるから知らないふりをしてドアを閉めるとさっさとエレベーターに乗り込んだ。

そのまま駅に行くとスマホが震える。

『今日も家に泊まりに来いよ。ちゃんとお泊りの用意をして来る事。晩御飯はカレードリアだ。』

鷹之からのメールに顔がにやけた。

『わかった。帰って来たらメールして』

そう返信を打つと、電車に乗り込む。誰にも身体を触られる事のないようにしないとななんて思った自分に苦笑しながら…。





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