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土曜の雨のジンクス

土曜の雨のジンクス79

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しばらく部屋の中を見回し、明るい日差しが部屋の中まで差し込んでくすんだ色のカーテンが似つかわしくないと思った。部屋は綺麗になったのに、カーテンは埃を被ってそこだけが澱んでいる気がする。それが嫌で家中のカーテンを外して洗濯機に放り込んで回した。

カーテンを外した家の中には明るい太陽の光が優しく差し込んで気持ちがいい。

ふと喉が渇いたなと思う。ここに来てからすぐに掃除をしだして何も口に入れていない事に気が付いた。頑張って掃除を手伝ってくれた鷹之もきっと喉がかわいているだろう。

そう言えば飲み物も何もない。コンビニかどこかで買ってこようかなと財布を持った時、鷹之が風呂から上がって来た。

「明日叶も入って来いよ。」

「あ、何もないから何か買って来るよ、飲み物何がいい?」

「買わなくてもいい。車の中のクーラーBOXに適当に入れてある。」

「ほんとにどこまで気が利くかな。」

そう言えば、なにかごそごそと車に積み込んでいた鷹之を思い出して笑いがこぼれた。

「そうか?性分だからわからないな。オレ気が利く?」

本人に自覚がないんだから言われたところでわからないんだろう。ああとだけ言う。わかったようなわかってないような顔をして鷹之は頭をガシガシする。その仕草が可愛いと思ったのは内緒だ。

「明日叶風呂入って来いよ。オレ取って来るから。」

「わかった。」




オレが風呂から上がると簡単だけど食事の用意も出来ていて、材料まで買って来ていた鷹之のマメさに苦笑した。もしガスが通ってなかったらどうするつもりだったんだろう。

食事が終った頃に洗濯が終わって、綺麗になったカーテンをつるす。部屋中が洗濯物のいい香りに包まれて家の中が明るくなった。まるで今のオレのようだ。今なら素直に父さんに向える気がする。鷹之にその事を言うと嬉しそうに微笑まれて傍にいてやるから電話しろと促される。

ソ基礎器しながら鷹之の傍で父さんに電話をかけた。しばらくコールしたけど繋がらない。意気込んで書けたせいもあって、肩透かしした気分になり落ち込むオレに鷹之はまたすればいいと頭を撫でてくれた。子ども扱いするなと言いながらも、鷹之がいてくれたからそんなに落ち込まずに済む。と、すぐに電話が鳴った。

「もしもし…。あの…。」

オレの声に電話先で一瞬息をのむ音が聞こえた。

「…明日叶…なのか?」

「…そう。オレ。あの…今家に居るんだ。…父さん電気代とか払っててくれたんだな。ありがとう。」

「本当に明日叶なのか?」

「そうだよ。明日叶だよ。」

「そうか。明日叶か。さっきはすぐに電話に出られなくてすまない。寝てたから電話に気が付くのに時間がかかった。」

「あ、時差…。ごめん。すっかり忘れてた。」

「いいんだ。明日叶が電話をしてきてくれた事が嬉しいよ。」

「オレ…やっと父さんの気持ちがわかった気がするんだ。今日、家の中掃除した。カーテンも綺麗に洗濯して…。あのさ、父さん、オレたまにここに帰って来てもいいかな?」

「そこは明日叶の家だ。いつでも帰ってくればいい。」

「父さんの家でもあるだろ?」

「っ…。父さんもそこに帰ってもいいのか?」

「当たり前だろ。父さんとオレの家だ。一緒に住んでなくてもオレの家はここだろ?父さんの家も。」

「明日叶…。ありがとう。」

「父さんありがとう。」

電話越しだったけど、父さんの温もりを感じたような気がした。

きっと会えばギクシャクするかもしれない。お互いの距離がつかめてないんだから…。だけど会いたいとも思った。いつかこの家で父さんと会えたらいいと思える自分が少し好きになった。

まだやり直せると鷹之が言ってくれたから、背中を後押ししてくれたから素直に父さんと話す事が出来た。

また電話すると言って電話を切る。ほぉーっと大きな息を吐いた。少し緊張していたみたいだ。

「父さんと普通に話せた。もっとわだかまりがあると思ったけど、そんなものなくていつか父さんにこの家で会いたいと思った。全部鷹之のおかけだ。ありがとう。」

「オレは何にもしてないよ。全部明日叶が自分でした事だろ。オレは傍に居ただけだ。」

傍に居てくれただけですごく力になったんだ。だからもう一度ありがとうと言った。

「また一緒にこの家に来てくれるか?」

「もちろん。明日叶が誘ってくれるならどこにでも行くよ。」

「ありがとう。」

温かい日差しは濡れたカーテンをすぐに乾かしてくれた。綺麗になった家の中を見渡し、又来るからと小さく呟いて後にした。街の中を見たいと言うと鷹之は頷いてくれた。5年前に飛び出したままの街がどう変わっているのか見たかったんだ。

街の中は5年前と変わらないところもあれば、変わったところもたくさんあった。

新しい道、新しい店。空き地だったところに大きなマンションが出来ていたり、駅前もショッピングモールが出来てにぎわっていた。

「ずいぶんと変わったんだな…。」

少し寂しい気分になる。5年の間に変わった街並み。そうオレも変わった。あの頃みたいに純粋ではない。

「明日叶、高校に行ってみないか?」

「え?いいけど。」

高校に行ったところで部外者は入れてくれないとは思ったが、外から見るだけでもいいかもしれない。


着いて車を降りると鷹之は校門にあるインターホンを鳴らした。何をするのだろうと見ていると、すぐにインターホン越しに声が返って来る。

「はい。どんなご用でしょうか?」

「あの、ここの卒業生なんですけど中を見学する事は出来ませんか?」


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