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さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。9

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僕は手早く傷を消毒すると傷薬を塗って絆創膏を貼る。こぶしも同様に処置する

「でもあの女すごかったよな。本気じゃなくていいってわかってて隆也に近づいておいて3日で終ったからって逆恨みとか。口の端切れたのってあの女の指輪が当たってだろ。ダイヤだったもんな。まあこぶしの傷は女を威嚇してテーブルを殴った隆也のせいだけど。スタイルはよくてもあの性格じゃな。思い切り彼女面してたし。隆也も付き合う女選べよな」

「別に。見た目そこそこだったし、ちょうど女切れててたから」

「隆也が本気で付き合わないって浸透してるのに、あの手の女、まだいるんだな」

「来る者拒まず去る者追わずだからな。隆也は」

「いい加減隆也も本気の相手見つけたらどうなんだ?」

「俺の勝手だろ。身体が満たされたらそれでいいんだよ」

なんかすごい会話すぎて僕は理解出来ない。身体が満たされるってそう言う事をするけど、心はないって事?隆也さんは自分から声かけなくてもいつでも女の子の方から寄って来てくれるんだろうけど、僕は無理だ。理解出来ない。夢見てるのかもしれないけど、僕は好きな人とそうなりたい。自分の欲望の処理にそう言う事するのはダメだと思う。

「あの。終わりました。口の所は冷やしておいた方がいいと思います。それから…。差し出がましいとは思いますが、そう言う事をするならちゃんと気持ちを通じ合わせてする方がいいと思います」

一瞬、周りがシーンと静かになる。でも次の瞬間には大笑いの中にいた。

「ぶゎっはは。ね、それマジで言ってるの?」

「どんだけなんだよ。マジうけるんですけど」

どうして大笑いされているのかわからない。智也さんを見ると苦笑いだし、隆也さんは「は?お前バカじゃないの?」ってさげすむような呆れるような顔をしてた。

「あのね。樹ちゃん。樹ちゃんがそう思ってるのは間違いじゃないけど、女の子でもその場限りで気持ち良ければいいって子もいるんだよ。隆也に抱かれるだけでいいとかさ。隆也は特にそう言う子としか遊ばないんだ。付き合うつもりが一切ないから」

「…そ、うなんですか…。僕にはよくわからないけど…。余計な事言ってすいませんでした。じゃ、僕、次の講義があるので。残ってる薬置いておきますので、汚れたら取り替えて下さい」

僕の世界とは違い過ぎて逃げるようにその場を後にした。身体だけだって割り切って抱かれるってどういう事なんだろう。女の子は平気なのかな。

隆也さんは男としてスゴイカッコいいとは思う。あんな風だったら何もかもに自信を持てるだろう。だけど、そういう面はダメだと思った。大人の関係なのかな?それってありなのかな?お互いがいいと思ってたら他人が口出しする事じゃないと思うけど、何だか嫌だと思った。隆也さんにそんな事して欲しくない。



そんな事があっても隆也さんの僕に対する態度は変わらなくて、相変わらずメールで用事を言われてはこなしていた。僕の事は隆也さんのグループの中でも浸透してきて僕も何となく少し馴染むようになっていた。大半は智也さんが相手してくれてるから何とか話せてる感じだろうか。

そんなある日、いつものようにノートをコピーして持って行くと智也さんも取り巻きの人も居なくて隆也さんだけが学食で外見ながら座っていた。

「あ、あの…。ノート持ってきました。智也さんいないんですか?」

「あ。ああ。」

隆也さんは口数が極端に少ないから話が広がらない。人と話すのが好きじゃない事が最近わかるようになって来た。きっと僕がここにいるのも迷惑なんだろうと渡すものも渡したし離れようと思った。

「じゃ、僕はこれで」

くるりと背中を向けて行こうと思った。

「お前、こんな事ばっかされて怒んないの?」

「え?」

隆也さんが僕に話しかけてくれたの何て初めてじゃないか?聞き間違いかと思ってマジマジと見てしまう。

「だから使いっぱしりばっかに使われて平気でいるお前の気がしれないって話。ああ、智也がいるからか?」

「何でそこで智也さんが出てくるんです?」

「お前、えらく智也になついてるから」

「あれは智也さんが僕に気を使ってくれてるだけですよ。他の人にバカにされないようにしてくれてるんだと思います。僕、人と話すのうまくないから」

「智也そんなにお人よしじゃないんだけどな。まあお前の事気に入ってるんだろ」

隆也さんはどうですか?少しは僕の事気に入ってますか?って聞きたかったけど聞けるわけない。そもそもどうして僕は隆也さんに気に入られたいと思うんだろう。自分でもわからない。

「お前これから時間あるか?」

「次の講義が休講になったのでありますけどどうしてですか?」

その質問には答えてもらえず、席を立つとスタスタと隆也さんは歩いて行こうとする。どうとらえていいのかわからずにそこに立ったままの僕に気が付くと。チッと小さな舌打ちをして「来い」と言うように顔を動かしまた歩き出す。僕は見失わないように慌てて走って傍に行って半歩後ろを歩く。隆也さんの横なんて歩けないよ。今でさえ視線が隆也さんに集まってるのにその中に僕が入るなんてとんでもない事だと思う。

隆也さんは大学を出てしまい、しばらく歩いて小さな店に入って行った。

カントリー調の室内は温かみがあって太陽の光が優しく店内に差し込めていた。隆也さんのイメージとは違うお店だけど、隆也さんは常連なのかマスターに「いつもの」と言うと窓際のテーブルに腰掛ける。

「早く座れ。何飲む?コーヒーでいいか?紅茶もうまいぞ。」

「あ、じゃミルクティーで」

「マスターミルクティーだって。」

「ちょうどいい茶葉が入ったんです。アッサムですがよろしいですか?」

「はい。おまかせします」

優しい笑顔のマスターは年齢は50くらいだろうか?物腰が柔らかいのに洗練されていて動きに無駄がなく流れるように作って行く。まるで執事が主の為にアフタヌーンティーをいれてるようだ。

「マスターの入れるものは何でもうまいんだ。でも誰にも個々の事を言うなよ。俺の大事な場所だからな」

「そんな場所に僕を連れて来て良かったんですか?」

「前にコーヒーをおごるって約束したからな」

最初に頼まれた時のことだ。そんな事すっかり僕も忘れてたのに、ちゃんと覚えてくれてたんだ。

それからおいしい紅茶をおごってもらったけど、二人の間で会話らしい会話はなかったけど少し受け入れられているなって感じた。そんな優しい時間を過ごしたんだ。

二人だけで過ごす時間に何だか甘酸っぱいような気持ちになったのはなぜなんだろう。



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