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さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。10

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隆也と二人でコーヒーに飲みに行ってから、たまにだけど隆也からコーヒーを飲みに誘われるようになった。と言っても相変わらず会話はないに等しい。僕は隆也といる事が楽しいけれど、隆也は僕といて楽しいのかどうかはわからない。表情もあまり変わらないので隆也がどう思って僕を誘ってくれるのかすごく疑問なんだけど、理由を聞くともう誘ってもらえないような気がして聞けていない。何回か誘われてるから嫌われてはいないとは思うんだけど。

二人でいる時間は気まずいものではなく、お互いに本を読んだり一言三言話すだけでも僕は満足していた。この店は智也にも教えてないらしい。

隆也に言われて頼まれごとをするようになって1ヵ月も経つと、隆也のまわりにいる人も、僕もお互いに慣れて来て、当たり障りのない会話をするようになっていた。といっても僕はほとんど聞き役で頷くくらいなんだけど。友達とは言えないけど、隆也と智也が仲良くしてるから話しかけてくるみたいな感じかな。

女の子とも少しだけ話すようになったけど、僕に興味のない彼女たちはもっぱら隆也の事や智也の事を聞いて来たり、僕に手紙を渡してくれって言ったり(もちろん、そんなこと無理だって断ってる。ダメ元で言ってる見たいで断るとすんなり引き下がってくれるのでありがたいけど)するようになって来た。

「隆也、頼まれてた資料集めてきたよ」

今日は何かのレポートでいるのか図書室から資料を探してきてくれって頼み事だった。

「え?もう樹ちゃん資料集めたの?すごいね」

「よくここの図書館使うから大体の本のある場所を知ってるんだ。たまたま最近見た棚だったからすぐにわかったよ」

「へえ。野田って図書館に詳しいんだ。じゃ俺の資料も探してくんない?」

「え?えと…。急いでるの?」

「ダメだ。こいつは俺専用だから貸さない。もしこいつを脅かして使ったりしたら後で覚えておけよ。」

「あーあ。隆也のペットになっちゃたね樹ちゃん」

「お前は俺の専属なんだから他の奴の手伝いなんてしなくていい。わかったなポチ。」

「僕は犬じゃない。ちゃんと『樹』って名前があるんだから名前で呼んで」

最初の頃はタメ口とか出来なかった僕だけど、隆也の物言いにも慣れて少し言い返す事も出来るようになって来た。だから出来る主張は頑張って言ってるつもり。隆也にとっての僕の主張なんて紙切れが吹き飛ぶようなもんなんだけど。

「ポチのどこが悪いんだ?お前よりもいいだろう。もう決めた。これからお前はポチだ」

それから何回もちゃんと名前を呼ぶように言ったけど、一切聞いてもらえず、言うのがめんどくさくなって最後には妥協した。もうポチでもタマでも好きに呼んでくれって感じだ。

面白がって誰かが僕の事を「ポチ」と呼んだ時も隆也は呼んでいいのは自分だけだと言ってくれた。

隆也以外に呼ばれたくない呼び名だからそう言ってくれたのが嬉しかった。そんな事で嬉しいと思う自分は隆也に振り回されてるんだってわかってはいるんだけど、隆也の意識の中に自分の存在がある事が嬉しかった。友達の一人でいられる事がとても大切な事だと思っていた。

智也とも友達だと思うけど、隆也も友達なんだけど、智也を友達と思うのとは何か違うと思うようになったのは最近の事だ。それがどういう意味を持つのかなんてわからなかった。

隆也を見かけるだけで何だか気分が高揚する。目が合えば身体の温度が上がるような気がする。話をするとドキドキと胸が高鳴る。それだけで幸せだと思う。ポチと呼ばれるだけで喜んでいる自分に、今までにない深く付き合える友達が出来たからだと思っていたけど何だか違うんだ。



「最近、樹、機嫌いいよね。大学そんなに楽しいの?」

ある日、有紀に言われて「楽しいよ」と即座に答えた。

「隆也と智也がいるからかな。他の人とも話す様になったし、女の子とも少しなら話してるんだ」

「へぇ~~~。高校の時と比べたら段違いだね。隆也さんと智也さんのおかげなんだ。樹、よく話す様になったもんね。前は敦兄と私の話の聞き役ばっかだったのに」

「そうかな?二人に話せる事がたくさんあるからだよ」

「でも樹は隆也さんに使われてるんでしょ。それ納得いかない。都合のいいように使われてるじゃないの?冷たい言い方だけど、樹が傷つくの見たくないから。ちゃんと友達なの?」

「使われてるんじゃないよ。僕がしたくてしてるんだ。出来ない時とか嫌な時はちゃんと断るよ」

って断った事あったっけ?基本、隆也の役に立つならと思ってやってるから断った事ないかもしれない事は有紀には黙っておいた方がいいな。じゃないと隆也の印象が悪くなる。

「それならいいけど」

「それにお礼にってよくコーヒー飲みに喫茶店に連れて行ってくれるんだ。隆也の隠れ家みたいなお店。誰にも教えてない店を教えてくれたんだよ。それって僕を信用してくれてるからだろ。だから都合よく使われてるわけじゃないから」

「そう。そこまで樹が言うならもう何もいわないけど、敦兄も気にしてるから一度家に連れてきたら?その隆也さんと智也さん」

「うーーーん。二人とも何かといそがしそうだからなあ。誘っても来てくれるかどうかわかんないよ」

「まあ。誘うだけ誘ってみてよ」

「あんまり期待しないで」

そう言えば大学以外で会う事なんてないから、あの二人が大学の後どうしてるかなんて知らない。

帰りはいつも女の子に囲まれてるからそのまま出かけたりしてるんだろうけど、僕の為に時間作ってくれるかな?二人とも一人暮らしだって言ってたから夕食に誘ったら来てくれるかもしれない。

でも敦兄と有紀がいるって言ったら智也はともかく、隆也は嫌がるかもしれないな。

そう思いながらも次の日、隆也と智也を夕食に誘ってみる。

「二人とも一人暮らしでご飯はどうしてるの?」

「俺はバイトのまかない飯が多いかな。あとは合コンとかで外食。隆也は適当だろ。コンビニ飯とか。ああ女の子が作りに来てくれるか。弁当もらったりもしてるよな」

「家に女は入れない。あいつら家に入れると途端に彼女面しだすから。弁当ももらわない。一度受け取ったら毎日持ってこられて迷惑だった。。それもマズイ弁当だった。よくあんな弁当を渡そうと思えるよな。女ってずうずうしいんだよ。一線をちゃんと引いておかないと。智也だってそう思うから家に入れないんだろ」

「まあそれもあるって言えばあるかな。本命が出来た時に変に疑われるの嫌だしな。で、何で樹ちゃんはそんな事聞くんだ?」

「二人には仲良くしてもらってるからお礼にって言うのもなんだけど、夕食食べに来ないかなって思って」

「樹ちゃんのお母さんが作るの?」

「母さんもういないから僕が作るんだけど、それでもいいならどうかな?」

「樹ちゃんの手作り?食べたい食べたい。俺、行くよ絶対に食べに行く。隆也はどうすんの?」

「俺いいわ。」


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