スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←さよならが言えなくて。13 →さよならが言えなくて。15
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png ご挨拶
もくじ  3kaku_s_L.png 貴方の腕の中で
総もくじ  3kaku_s_L.png キミと空とネコと
もくじ  3kaku_s_L.png S.S
もくじ  3kaku_s_L.png イラスト
もくじ  3kaku_s_L.png 頂きもの☆
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
総もくじ  3kaku_s_L.png 新撰組物語
  • [さよならが言えなくて。13]へ
  • [さよならが言えなくて。15]へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。14

 ←さよならが言えなくて。13 →さよならが言えなくて。15


隆也の事を考えて箸が止まってしまっている僕を怪訝そうに智也が見ているのに気が付いて、何でもない顔をして肉じゃがを口の中に放り込んだ。危ない危ない。智也は人の心を読むのが上手いから気を付けないと。変に誤解されるのもの嫌だと思った。自分でもわけがわからない気持ちをうまく話せるとも思えないし…。

そんな僕を見て少し首を傾げた智也だけど、僕が何も言わないからか何も聞いて来る事はなかった。

「樹ちゃんは本当に料理が上手だね。どれも本当に美味しい。嫁に欲しいくらいだよ」

「俺もそう思うよ。樹の料理は兄弟の中でも一番おいしいからな。つい樹に甘えて作ってもらってる」

「私も作れない事はないけど、樹には敵わないって思うもんね」

「ありがとう。そう言って二人がたくさん食べてくれるから作り甲斐があるよ。智也の口にも合って良かった」

「今度はカレーとか食べたいなあ。野菜がゴロゴロ入ってる奴。俺の家のって、野菜がなくなるまで煮込むタイプのなんだけど、俺はゴロゴロしてるのが好きなんだよね」

「家のはゴロゴロカレーだよ。じゃ、今度作ろうか?」

「又食べに来てもいいの?」

「いつでも来てくれて構わないぞ。智也はいい奴みたいだし、樹の大学での様子とか聞けるしな」

「賑やかな方が美味しいし。差し入れ付きで来て。次はエール・エルのワッフルがいいなあ」

「もう有紀ってば…。恥かしい奴だな。智也気にしないでいつでもおいでよ」

「ありがとう。樹ちゃんの家族はほんとに仲が良くて明るくて、一緒に居るだけで元気もらえて癒されるよ。隆也も来ればいいのに」

智也の呟きに返事はせずに曖昧に笑う。隆也が家に来てくれたらいいなとは思うけど、来てくれるなんてことないだろうなと思うから。

僕が何も言わなかったからか、隆也に関しての話題は終わってしまい、敦兄と智也は大学の話で盛り上がっていた。同じ学部だから共通の話題があるようだ。

僕は有紀と一緒に夕食の片付けをし、食後のコーヒーを出した。

楽しい時間はあっと今に過ぎて智也が帰る時間になり、僕は近くまで送るからと智也と一緒に歩き出す。

「ほんとに楽しかった。俺、いつも一人で食べる事が多いから、会話のある食事なんて久しぶりだったんだ。お兄さんも有紀ちゃんも優しくて、俺、樹ちゃんの家族好きだなあ。ほんとに癒されたよ」

「僕の家で癒されるのならいつでもほんとに来ていいよ。敦兄はあれでいて、けっこう頑固だし、頭固いし、有紀は遠慮なしだし、気がきついけど、僕には優しくて頼りになる家族なんだ。智也にいい家族って言われると嬉しい。敦兄と有紀も喜ぶと思う。二人とも智也の事を気にったみたいだから又遊びに来てくれると喜ぶと思うんだ」

「そんな事言ったら俺、樹ちゃんちに入り浸るよ」

「ふふ。いいよ。友達が遊びに来てくれるのって嬉しいんだね。いつかは智也と喧嘩とかもしてみたい。友達だったら当たり前でしょう。喧嘩するのって。あ、大きな喧嘩じゃなくて些細な喧嘩ね。で、仲直りする。」

「喧嘩したいの?」

「僕、今までって浅くしか付き合って来なかったから、友達と喧嘩する事なかったんだ。だから実は密かに憧れてる」

「樹ちゃんはほんとに面白いな。俺、樹ちゃん好きだわ。これからもよろしく。うん、いつか喧嘩しよう」

「約束ね」

まわりの人からすれば何を言ってるんだというような事でも智也は笑わない。ちゃんと聞いてくれて返事を返してくれる。

「僕、智也と友達になれて良かった」

「俺も樹ちゃんと知り合えてよかったと思うよ。隆也に感謝だな。隆也がいなかったら知り合わなかったもんね」

「そうだね。隆也に感謝だね」

他愛無い事を話しながら気が付くと駅まで来ていて、そこで智也と別れた。


出がけに有紀に借りていたDVDを返しておいて欲しいと頼まれてたので、駅の近くのレンタルショップに寄り、家に帰ろうとした時だった。

店の後ろの細い通路の所から怒鳴るような声と、人がもみ合うような音が聞こえて通路の奥を目を細めて見る。

一方的に掴みかかってる男が激高して怒鳴ってるみたいで、掴みかかられているというのにその人は相手にもしてないようで、それがいっそう激高させる事になっていた。

「てめえ何とか言えよっ‼俺の女に手出しといて、そんな女知らないってどういう事だよっ‼何とか言えっ‼」

「汚い。唾飛ばすなよ。事実を言っている。俺はそんな女知らない。それに俺から手を出すほど困ってないからな。その女の方から近づいてきたんだろ。別にその女じゃなくても良かったんだ。俺は悪くない。悪いのはその女だろ。まあ、あんたが物足りなくて俺に近づいてきたんじゃないのか?それならお前が悪いな」

「て、てめえ。黙って聞いてりゃいい気になってんじゃねーぞっ‼」

殴られると思った時には掴みかかられていた男はひらりと身をかわし、足で殴り掛かって来た男の足を救い上げ、バランスを崩した男は顔から倒れた。振り返った男の顔はすり切れて、鼻血も吹き出して血だらけになっていた。

更に激高した男は顔を赤黒くさせ、傍にあった木材みたいなものを振り上げる。

あんなもので殴られて当たったらすごい怪我をする。最悪命に危険が及ぶかもしれない。目の前でそんな惨劇を見たくない。

「こっちですっ‼喧嘩してますっ‼」

その声が届いたらしく、木材を持っていた男がこっちを見て「チッ‼」と舌打ちして反対側に走り去って行った。

良かった。店の裏側は人通りも少なくて、声を出したところですぐに人が来てくれるとは限らない。現に今声を出したのに誰も僕のまわりにはいなかった。逃げてくれたのはラッキーだ。

ほっと胸をなでおろして通路の奥に行く。殴り合いはしてないと思うけど、大丈夫かどうか確認しておいた方がいいと思った。ほっておいてくれと言われるかもしれないけど、ちゃんと自分の目で確認しておけば後味も悪くないだろう。このまま帰ったらきっと僕は後悔する。

「あの…。大丈夫ですか?」


ランキングに参加しています。ポチッと押してくだされば嬉しいです。拍手とポチをいつもありがとうございます・:*(〃・ェ・〃人)*:・ 感謝です(ஐ╹◡╹)ノ

人気ブログランキングへ

にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村 小説ブログ BL小説へ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
もくじ  3kaku_s_L.png ご挨拶
もくじ  3kaku_s_L.png 貴方の腕の中で
総もくじ  3kaku_s_L.png キミと空とネコと
もくじ  3kaku_s_L.png S.S
もくじ  3kaku_s_L.png イラスト
もくじ  3kaku_s_L.png 頂きもの☆
もくじ  3kaku_s_L.png 雑記
総もくじ  3kaku_s_L.png 新撰組物語
  • [さよならが言えなくて。13]へ
  • [さよならが言えなくて。15]へ

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • [さよならが言えなくて。13]へ
  • [さよならが言えなくて。15]へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。