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さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。16

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隆也が何を言ってるのかわからない。隆也の真意がわからなくて言葉に詰まる。

「何言ってるの?」

茫然と返す僕を隆也は斜に構えるように見るけど、僕の言葉に返事はない。

僕がSEXを知らないと思ってバカにしてるんだと隆也の顔を見てやっと気が付く。隆也はただ単に僕の反応を見て面白がっている。僕が軽はずみに関係を持つもんじゃないって咎めたから、少し腹が立ってそんな事を言ったのだ。

「あいにくと僕はSEXの体験はないかもしれないけど、男と男がするもんじゃないって事は知ってるよ。僕が知らないと思ってからかってるんだろうけど残念だったね」

「ポチは何にも知らないんだね。男とでもSEXは出来るんだよ。教えてやろうか?」

隆也がペロリと下唇を赤い舌が舐めてその淫猥さに獰猛さにクラリと眩暈がしそうになる。こんな隆也見た事ない。いつもは無表情で感情を表に出す事が少ないのに、今はその目にドロリとした欲情を浮かべて楽しそうな顔をしている。まるで獲物を追い詰めた豹のように。

部屋の空気まで濃くなったような気がして、呼吸するのが苦しくなり、隆也から離れるように後ずさる。それの僕をジリジリと追い詰めるように隆也が近づいて来て、気が付けば後は壁で動けなくなる。

もう鼻と鼻が触れ合うくらいまで顔が近づいて、ぎゅっと目をつぶり、身体を固くした。

「バカじゃない?俺がポチを食うわけないだろ。役不足にもほどがある。俺は美味しく頂きたいんだ。ポチなんか経験も何もなさ過ぎてシラケる。それに俺、バージンは好きじゃないんだよね。めんどくさい」

パチンと頭叩かれて目を開けると、もう隆也は僕の傍から離れていた。

ホッとして身体の強張りが緩んだ。

「わかっただろ。俺のプライベートに口を挟むな。俺は今のまんまがめんどくさくなくていいんだ」

これ以上口出しするなってオーラが隆也の身体から放たれてる。

「でも…。やっぱり良くないよ。そんなの」

「腹減ったな。俺、晩飯食いそびれたんだよな。性欲は満たされてるんだけどさ。今日、智也何食ったの?」

「え?智也?」

「今日、呼んだんだろ。家族に紹介するのに。俺は行かないって言ってるのに智也の奴しつこく誘いやがって…。で、晩飯何?」

「肉じゃが」

「残ってんの?」

「え?」

「ほんっとにポチってイライラさせるの上手いよな。肉じゃが残ってんのかって聞いてる」

「あ、あるよ。残ってる。隆也食べる?」

「すぐにここに持って来いよ」

それだけ言うとしゃべるのに疲れたというように首をコキコキ鳴らしてベッドに横になった。それ以上は何も言うつもりはないらしい。ベッドに置いてあった雑誌を興味なさそうにパラパラめくり、なかなか動かない僕に痺れを切らしてか早くしろと言わんばかりに睨み付けてきた。

「ごめん。すぐに持ってくるね」

僕は急いで、でも敦兄や有紀が起きない様に静かに階段を降りると夕食の残りを温め直した。

隆也が僕の作ったごはんを食べてくれるのは嬉しいけど、和食で大丈夫かな?肉じゃがは大丈夫みたいだけど…。隆也ってどっちかと言えばイタリアンとかだよね。それか肉か洋食。和食ではないな。口にあうのかなあ?

遅くなっては隆也の気持ちが変わってしまうかもしれないとお盆に乗せて自分の部屋に戻った。

隆也は雑誌が面白くなかったようでスマホを弄っていたけど、肉じゃがの匂いにバッドから降りてテーブルの前に座る。

「残り物だし、和食だから隆也の口に合うかどうかわからないけどどうぞ」

隆也は味噌汁を一口飲んで、ちょっと考え込んでから肉じゃがを口に入れる。

「どう…かな?」

何も言わない隆也に心配になる。

「これポチが全部作ったのか?」

「そうだけど口に合わない?」

「いや…。意外にうまい」

その後は何も言わずに黙々と料理を口に運ぶ。ご飯とお味噌汁はおかわりまでした。明日の朝はご飯も味噌汁も作らなくていいと思ってたけど、足りないなと心の中で呟く。でも隆也がうまいと言ってくれたから良しとしよう。

あんまり見ると嫌がられると思って視線がそっちに行かないように気を付けながら、チラチラと隆也の食べる姿を見て小さな笑みをこぼした。

食事の後、僕が食器を片付けて部屋に戻ると、隆也はベッドにまた寝転んでスマホをいじってたけれど、友達からメールが来たようで「帰るわ」と部屋を出て行く。

「そんな顔で友達に会うの?今日は帰って冷やした方がいいよ」

「俺の勝手だ。いちいち干渉してくるな」

慌てて後から追いかけて見送る。隆也は「じゃあな」と僕を振り返る事もなく歩いて行ってしまった。あっけないな。茫然と見送って思う。

「ありがとうとか…隆也が言うわけないか」

今まで、いろいろと隆也に言われてして来たけどお礼を言われる事なんて殆どなかった。僕がするのが当たり前だと思ってるからか、隆也がそういう性格なのか誰にも言わないみたいで、智也も言われた事あったかな?って言ってるぐらいだから、言われなくても当たり前だと思うようになっていた。でも、食べ終わってすぐに帰るって言うかと思ってたけど、一応僕が戻って来るまでは待っててくれたよね。多分…。

ただお腹が一杯で動けなかったのかもしれないけど、そうだと思いたい。意地悪だけど、ちょっと優しいところもあるんだ。ほんのちょっとだからわかりにくいけど…。

入浴を済ませて絵やに戻りベッドに横になる。

ほんの少しシーツに隆也のフレグランスの香りがした。ちょっとムスクの入ったスパイシーな香り。

ここに隆也が居たんだと何だか嬉しくて笑みが溢れる。

隆也、うまいってたくさん食べてくれたな。今日は智也の好きなものだったから、今度は隆也の好きなものをいつか食べてもらえたらいいな。

隆也の香りに包まれながら、幸せな気分で眠りについた。




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