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さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。18

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樹が隆也に女性との付き合い方について苦言しても隆也の態度は変わらなかった。いや、樹にあてこするかのように樹の目の前で見る度に違う女性と歩く姿を見せるようになった。

何を言っても隆也は聞かないだろう、言えばますます態度が悪化していくのだと、今自分の前を横切って行った姿を見送りながら思う。

男としてダメだろうと思うのだが、相手の女性からは何も言われた事がないのか、最初に付き合う時に釘をさしておくのかはわからないが、校内で女性に罵られたり、喧嘩をしたりしている姿は見られない。

以前付き合っていた女性も隆也を恨むことはないのか、別れた後も親しげに声をかけている姿を見かける。それに対して隆也も変わりなく接しているようだ。

自分があれこれ言う立場ではないのはわかっている。だけど気になるものは仕方ない。どうして気になるのか、気が付くと隆也の姿を探したり、考えたりしている自分に戸惑いは続いている。

今まで自分の付き合って来なかったタイプだから目が離せないのだろう、気になるのだろう。男として自信に溢れている隆也に憧れを抱いてるからだと言い聞かせてきたけれど、それだけじゃない何かがある事に薄々気が付きながらも、その考えは危険だと自分の中の奥の方にしまい込んで自己防衛を無意識にしている。

隆也に自分は必要ではないのだから、今の内に離れてしまった方がいい。変に妬まれて、こないだのように女の子からも言いがかりをつけられる事もあるのだからと思うのに、なぜか離れられない。

「あーあ。また隆也違う女の子連れてる」

頭の上から降ってきた声に、思考を遮られ視線を上にあげると隆也を見ていた智也と視線があった。

「ほんとにどうしようもないよね。いつか女の子に刺されるんじゃないかって心配になるよ」

そういう智也だって女の子から毎日のように声をかけられているだろうに、不思議と女の子と二人でいる場面を見た事はない。隆也と一緒に複数の女の子といる場面は良く見るのに…。

「智也はモテるのに女の子と付き合わないの?あ、もしかして僕が知らないだけで付き合ってる人がいる?」

「酷いなあ。覚えてないんだ。俺、今はいいって言わなかったっけ?」

「忘れてた。ごめん。そうだったね。」

「まあ、最近気になる人が出来たから、いいとは言えないかな。今はそれを楽しんでる。久しぶりに気持ちが浮き立つような感じでさ、そう言えばこんな気持ちになる事を忘れてたなあって。恋するっていいもんだよね。まあ隆也のは恋とは違うだろうけどね」

「だよね。気になるんだけど、僕が言うとますます態度を硬化させちゃうみたいで言わないようにしてる」

「ほんとに隆也も大人げないよね。っていうより子供だな。完全な子供。言われて拗ねて余計に酷い態度を取ってさ。まるで気を引きたいと思う子供の行動だよね」

気を引きたい?誰の気を引きたいんだろう。誰かの気を引きたくてあんな事をしてるの?ツキリと胸が痛む。

「俺からしたらまるわかりすぎなんだけど、本人はそうと思ってないみたいだからさ。今は傍観中。隆也が気づいた時にどんな顔をするのか楽しみだ」

僕に話しかけているのか、独り言なのかわからない。僕の答えは必要とはしていないみたいだ。

「さて、樹ちゃんこれから講義?」

「休講になっちゃったから図書館に行こうかなと思って」

「じゃ、お茶しよう。実は俺ケーキ大好きでさ、おいしいお店が近くにあるんだよね。でも男一人じゃ入りにくいからさ、樹ちゃんが付き合ってくれると助かるんだけどな」

そんな風に言われて断れるわけない。少し腰をかがめて下から見上げるように言われたら女の子ならイツコロで手に落ちるだろうな。

「智也は隆也とは違うけど、そんな風に言われたら落ちない女の子なんていないと思うよ」

「ありがとう。素直に褒め言葉として受け止めておくよ。女の子じゃなくて悪いけどデートに付き合って」

「デートって…。一緒にお茶するだけじゃないか」

苦笑しながら智也の後を歩く。

最初に会った時に智也について行けなくなった事を覚えているのかゆっくりとした歩調で、時々僕を見ながら歩いてくれている事に気が付いたのはいつだったか。さりげない智也の優しさに触れると、優しくない隆也の顔を思い出す。もし、隆也が優しかったら…。優しかったらどうだというのか。結局、最後は答えは出ない。

智也に連れられて入ったのは、いかにも女の子が好きそうなお店だった。ケースに並んでいるケーキも宝石のような果物で彩られている。有紀が好きそうな店だなと思った。

「ん?何気になるケーキでも見つけた?」

「有紀が好きそうな店だなって思って。ここテイクアウトも出来る?」

「出来るよ。何有紀ちゃんに?」

「ん。でもダイエットしてるとか言ってたからやめといた方がいいかな」

「何でダイエットなんかしてるの?太ってないじゃない」

「何でかな?好きな人でもいるのかな?」

「好きな人…。俺は今の有紀ちゃんでいいと思うけどな。痩せすぎは魅力がないと思うけど」

「そうだよね。敦兄も僕もそう言うんだけど聞かないんだ。有紀って頑固だから。敦兄も頑固だけど…。」

「やっぱり兄弟なんだね。そう言うとこ似てるんだ」

「みたい…。」

話をしているとおいしそうなケーキとコーヒーのいい香りがする。智也の前には艶のあるチョコレートでコーティングされたケーキが、僕の前には新鮮なイチゴが乗ったショートケーキが置かれた。

「今日はチョコケーキの気分だったんだよね。うん。おいしい」

嬉しそうな顔をしてケーキを食べる智也が子供のように見えて可愛いと思う。ほんとうにケーキが好きなんだな。意外だ。甘いものなんて食べなさそうなのに。そう言えば家に来た時も有紀にマカロンを買ってくれてたけど、あれも智也の好きなものなのかもしれない。

僕もイチゴのショートケーキを一口頬張る。ハチミツ入りのジェノワーズかな?それと生クリームのミルキー感とイチゴのほの酸っぱさが合っていてすごくおいしい。これ絶対に有紀が好きだ。

「これすごくおいしい。絶対に有紀が好きな味だよ」

「樹ちゃんがおいしいと思ってくれるなら誘って良かった。有紀ちゃんも好きな味なんだ。樹ちゃんのご飯を知ってるからお兄さんも有紀ちゃんも舌肥えてそうだもんな」

「そんな事ないよ。僕の作るご飯なんて普通のご飯だって」

「そんな事ないよ。こないだ食べさせてもらって、久しぶりに本当に身体の喜ぶ和食を食べたなって思った。あんな料理を毎日食べてたら舌も肥えるって。隆也も食べたんだって?」

「え?」

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