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さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。23

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智也の家に泊まった次の日、僕は1コマから講義があったので、智也に礼を言って先に出た。朝食の残りでごめんねといいながら、クロワッサンサンドを持たせてくれた。

夕食は作ってもらったから朝食は作るって智也が作ってくれたんだけど、大きめのクロワッサンに、新鮮なレタスとオニオンスライスとスライスしたトマト。少し分厚いロースハムはバイト先のレストランで出す手作りハムの味で、ドレッシングなんてなくてもすごくジューシーな味がする具をサンドしたもの。

もう一つは卵フィーリングとレタスときゅうりをサンドしたもの。他にもツナをサンドしたものとか、ベーグルに、パンケーキにはメープルシロップやサワークリーム、ジャムやバターとか好きなものをトッピング出来るように並べてくれて、たくさんありすぎて食べきれなかった。その残りを昼食にと包んでくれた。

カバンの中に入れると潰れてしまうからと貸してくれた小さなカバンの中にはクロワッサンサンドが2つ。もっと入れようかと言ってくれたけど、大きいし、具がたくさん入ってるから2つでも十分だ。

今日は一人で食べる昼食も楽しく食べられそうだとウキウキした気分になる。隆也や智也と一緒に食べる事もあるけど、大抵は一人で学食の端の方で食べていた。最初は弁当を作って持って行ってたけど、自分で作った弁当を一人でたべるって案外寂しく感じる。冷めてるから余計に…だから最近は作っていない。

そうだ、今日は天気もいいしせっかくだから中庭のベンチで食べようかな。

一人ホクホクした気分で大学に向い、午前中の講義を受けた。

「ベンチ空いてるかな?空いてなかったら芝生の上で食べよう」

中庭はとても広く、熱い日差しも木々が木陰を作ってくれる。ちょうど昼食の時間だからかベンチは埋まっていた。

「やっぱりみんな考える事は同じなんだな」

近くの芝生はグループで食べている人が多く、その横で一人で食べるのはその人たちの楽しい雰囲気に水を差すようで座るのが憚られる。

「中庭の端の方なら人、あんまりいないかな?」

自販売機でコーヒーを買って中庭を移動する。校舎から遠くなるごとに人影はまばらになり、10分ほど歩くと誰もいなくなった。

「この木の下にしようかな」

大きなくぬぎの木の下は気持ちの良い風が吹いていて芝生が風に揺れていた。青々とした芝生に静かに腰掛け、吹く風を目を閉じて感じる。サワサワと揺れる木の葉の音がとても気持ちよくリラックス出来る。

ひとしきり風と木の葉の揺れる音や緑の香りを楽しんだ後、小さなカバンから智也の作ってくれたクロワッサンサンドを1つ出す。

「いただきます」と小さく言って食べようとした時に、携帯の着信が鳴った。間が悪いなと思いつつクロワッサンサンドを置いて電話にでる。僕に電話をかけてくるのは敦兄か有紀か智也くらいだから誰からの電話か確認しなかった。

「もしもし」

「ポチいまどこ?」

一瞬携帯を落としそうになり、慌てて両手でつかんだ。え?どうして?何で電話?

「おい。ポチ聞いてんのか?おいって」

電話口から少し不機嫌そうな声が聞こえる。

「り、隆也?どうしたの?電話してくるなんて…。」

「何だよ。俺が電話したら悪いのかよ」

「そ、そんな事ないよ。ただ初めてだから驚いちゃって。ごめん」

「初めてだったっけ?何度もかけてると思ってたわ」

「初めてだよ。いつもメールなのにどうしたの?」

「昼飯、奢ってやろうと思って」

「智也も一緒にいるの?」

「何で智也にまで俺が昼飯をおごらないといけないんだよ。智也はいない」

どうしたんだろう。すごく珍しいんだけど。隆也が僕をご飯に誘うなんて。智也と3人食べる事はあったけど、それぞれに食べたいものを買ってたし。僕だけ奢るなんて初めてだよ。でも今日は…。

「ごめん。嬉しいけど今日は智也が作ってくれたクロワッサンサンドがあるから…。又誘ってくれたら嬉しいな」

「は?断るつもり?ポチのくせに」

うーーん。いつもの物言いなんだけど剣があるよね。機嫌そこねちゃったかな。でも僕じゃなくても隆也なら食べる相手なんてたくさんいると思うんだけどな。それに今隆也には付き合ってる子がいたはず。

「僕じゃなくても隆也なら一緒に食べたいって女の子がたくさんいるでしょ。それに付き合ってる彼女に悪いよ」

「別れた」

「え?」

「別れたって言ってんの」

「嘘。付き合いだしたの2週間前ぐらいじゃなかった?今度は長く続きそうだって智也が言ってたよ」

「勝手に決めんなよ。2週間も付き合ったんだから長い方だろ。たく、智也は何でもポチに話すんだな」

今度の彼女とはいい感じみたいだって智也からは聞いていた。それまでの彼女は1週間も持たなかったし、付き合ってる時も僕にメールをしてきたけど、今回は全然メールも来なくて智也の言う通り、上手く行ってるんだって思ってた。少し寂しいと思ってたくらいだ。

智也によれば上手く行ってる時は智也ともあんまり連絡を取り合わないみたいだから、ましてや僕なんて忘れられてしまっても仕方ないんだと思ってた。もう友達の枠からはみ出してしまったんじゃないかと思って悩んでたくらいなんだから。

「おいっ。ポチ。すぐに校門のところまで来い。すぐに来ないとこれからポチとは口利かないからな」

言うだけ言って僕の返事なんか聞かずに電話が切れた。慌ててかけなおしたけど電源を落としたみたいで繋がらない。時々、隆也はこんな風に子供みたいな事を言って来る。無視すると本当に口を利いてくれず何度も隆也の気が変わるまで謝れないといけなくなる。せっかく隆也と友達になれたのに口を利いてもらえなくなるのは嫌だ。

はあーと大きなため息をつくと、クロワッサンサンドを綺麗に包み直してカバンにしまい、僕は校門へと急いだ。


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