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さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。27

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隆也が好きなの?…呟いてまさかと思ったけど、ストンと言葉が落ちて来て僕の胸に収まった。

そう無くしていたピースがはめ込まれたように…。

僕、隆也が好きなんだ…。

ずっとわからなかった。どうして隆也と友達でいたかったのか。どうして隆也の言う事を聞いていたのか。どうして隆也の周りの人から酷い事を言われても、意地悪されても隆也から離れなかったのか。

隆也が好きだからだ…。

有紀に隆也の事を悪く言われたくないのも隆也が好きだから…。

でも…。これは誰にも言えない想い。だって僕は男だから。

隆也の事を好きだとわかって温かい気持ちになったけど、その後に訪れたこの切なく苦しい気持ち。

この恋は実る事がない。誰にも言えない。僕の心の中だけで想うだけの恋。

初恋が男の人だなんて…。初恋は実らないって本当だな。初めから実る事のない恋だ。

自覚したとたんに失恋なんてあまりにも僕らしくて笑いながら涙が零れた。

静かに零れる涙をシーツが吸い込んで行く。これから何度もこうして泣くかもしれない。報われない想いに。でも、好きになった事を間違いだと思いたくない。男の人を好きになった事を間違いだと言う人もいるだろうけど、好きになるのに理窟なんてないよね。だって気が付いてたら好きになってたんだから。

隆也には絶対に言わない。気が付かれたりもしない。きっと知られたら傍にもいさせてもらえなくなる。気持ち悪いと思われる。そんなの嫌だから絶対にこの気持ちは知られないようにする。

その前に有紀が言った事で隆也が僕を遠ざけようとしたら…。何とかしないと。まずは有紀だな。敦兄に余計な事を言わないように、隆也についての誤解もといておかなくちゃいけない。

僕は部屋を出ると顔を洗い、夕食の準備をしている有紀の所に行く。腰がズキズキと痛んだけど、それよりも早く有紀と話がしたかった。



「有紀」

「樹、大丈夫?……もしかして泣いた?」

敦兄もそうだけど、有紀も僕が泣いた後はすぐに気が付く。顔を洗って鏡を見た時に泣いたようには見えなかったのにな。

「有紀が隆也に酷い事言うから…。それをちゃんと違うって言えなかった自分が情けなくて涙が出たんだ」

「痛くてとかあの人に酷い事されてじゃないの?」

「隆也はそんな人じゃない。僕が隆也を傷つけたんだ。言葉で隆也の柔らかい部分を傷つけた」

「何て言って傷つけたの?」

「わからない。どの言葉が隆也を傷つけたのか」

「じゃあ、本当に樹の言葉で傷ついたかどうかわからないじゃない。ただ単に腹をたてて樹に乱暴しただけかもしれないじゃない。私はあの人嫌い。樹に合ってるとも思えない。酷い事されたのにどうして樹があんな人の事を庇うのかわかんないよ」

「僕にはわかるんだ。ただ僕に乱暴したんじゃないんだ。隆也の目が悲しみを纏ってたんだ。僕には見えたんだ」

「樹…。泣かないで樹」

気が付いたら頬が濡れていた。隆也の事をわかって欲しくてわかってもらえなくて、それが悲しくていつの間にか涙が頬を伝っていた。僕は手の甲で涙を拭うと有紀を見た。

「僕は隆也と友達なんだ。隆也は友達なんかいないって言ったけど、僕は友達だと思ってる。これからも隆也と友達として付き合っていくから」

「樹…。樹は深く付き合える友達が出来たから、それを無くさないようにって周りが見えてないんじゃないの?その人の本質とか無視して自分でいい人だって思い込んでる。あの人は樹の手に負える人じゃないと思う。あの人じゃなくたっていいんじゃないの?」

「ダメだ。隆也じゃないとダメなんだ。隆也は僕を助けてくれたんだよ。気まぐれだって隆也は言ってたけど、あれは嘘だ。助けてくれた隆也が本当の隆也だと思う。有紀に見せた隆也は隆也であって隆也でない。僕に見せてる隆也もきっと作った隆也だと思う」

「ふう。私にはなんでそんなに樹が必死にあの人を庇うのかわからない。ちょっとしか話をしてないからあの人がどんな人なんかなんてわからない。ただ私は樹はあの人に泣かさるって思うからあの人の事は嫌い。私は樹が大事だから。でも樹がそこまで言うのなら今は何も言わないわ。今はよ。今度あの人が樹に酷い事したら、樹を泣かせたら私はあの人を許さない。樹がどんなに庇っても。」

「有紀…」

「敦兄には今日の事は言わないわ。心配させたくないもの。樹もわかってるでしょ。敦兄はあれですごく繊細なの。樹の友達があんな人で樹がそれでも慕ってるってわかったら悩むに決まってるもの。私は敦兄も大事なの。だから敦兄にも樹にも傷ついて欲しくない」

「うん。わかってる。僕も敦兄も有紀も大事だよ。傷つけたくない。有紀ごめんね。隆也の事は有紀にもわかってもらえるようにするから。何かあったら有紀にもちゃんと言うから」

「そうして。樹、勘違いしないでね。私はあの人と樹が友達でいるのを許したわけじゃない。今でもあの人とは離れるべきだと思ってる。でも私もあの人に今日会ったばかりで、最初の印象が最悪だからそう思ってるだけかもしれない。だから樹があの人と友達でいたいなら私が安心出来るようにして欲しい」

「わかった。有紀にわかってもらえるようにする。だからもう少し時間下さい」

「了解。でもその前にあの人えらく怒ってたみたいだけど友達続けられるの?」

「そうなんだよね。僕、隆也に電話してくる」

「そう頑張ってね」

有紀はキッチンに戻り夕食の続きをし始める。話した事でスッキリしたのか鼻歌なんか歌っちゃってるから有紀の事は大丈夫だと思う。次は隆也だ。

電話してみたけど繋がらない。

時間を置いてみたけどやっぱり繋がらなくて、本当は直接話したかったけど仕方なくメールを打つ。

ごめんという謝罪とちゃんと話をしたいって…。

でもこの日隆也から電話が来る事も、メールが来る事もなかった。



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