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さよならが言えなくて。

さよならが言えなくて。31

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タクシーに乗ってものの5分程で付いたマンションは高層マンションで、セキュリティーが整い、管理人が常駐している。管理人というよりコンシュルジュと言った方が正しいんだと思う。

コンシュルジュなんて知らなかったけど、隆也が教えてくれた。「間違っても管理人なんて呼ぶなよ」と一言付きで。

エレベーターは3基。

どれだけの部屋数があるのかわからないけど、3基もあるなんて贅沢だと思った。

重い荷物に隆也が顔をしかめていたけど見ないふりをした。僕だって両手に荷物を持ってる。これ以上は持てない。目が合えばもう一つ持たされそうだ。

エレベーターが17階で止まると隆也のあとをついて行く。

隆也は何も言わずにスタスタと行ってしまうので置いてけぼりをくわないように慌てて荷物を持ち直した。

「うわ~~~~。広い玄関だね。剥製の玄関マットとか敷いてそうな感じ。シャンデリアとかあっても不思議じゃないよね」

「何だその貧困な発想は」

呆れたように僕を見て部屋の中に入って行く隆也について行く。

突き当りの部屋はリビングダイニングでまるでモデルルームのように美しい部屋は生活感と言うものが全く感じられなかった。人が住んでるとは思えないほど無機質な部屋。いくら広くて綺麗でも何だか落ち着かない。

「ここに一人で住んでるの?広いよね」

「ああ。4LDKだか5LDKだかあったはずだ。家族で住んでる家だからな。まあ二親とも忙しくて飛び回っているからいないがな」

「お父さんもお母さんも帰って来ないの?」

「年に1回帰ってくればいいほうだろう。二人ともホテルに泊まってる方が多い。まあ本当にホテルに泊まってるのかわからないけどな。金だけはいつでも十分すぎるほどに送って来る。金さえ送ってればいいと思ってるような親だからな。まあ何も言われないから今のままで不足はない」

「そんな…。」

「何だ?俺に同情でもしてるのか?よしてくれ。俺はこの生活に不満はないし、口出しされるのもごめんだ。干渉してこない親には感謝している。本当だ」

隆也は本当にそう思ってるのか親に対して不満はないらしい。でもこんな温もりの感じられない部屋で僕なら眠れない。いつも僕の家には誰かしらの温もりがある。息遣いが聞こえる。だから安心出来るんだ。でもこの家にはそれがない。

「彼女とか呼ばないの?」

「女をこの部屋に入れた事はない。女ってのは自己主張の塊だろ。自分の持ち物を置いて存在感をアピールする。他の女のものがあるだけで責める。俺は付き合ってるつもりはないのに、テリトリーに入れただけで俺の女だと思い込む。面倒でしかないだろ。だから入れない。ポチは女じゃないからいいんだ。智也も数回だが来た事がある」

この部屋に女の人の影がないのは以外だったけど、理由を聞けば納得する。本当に隆也は他人に興味がないんだな。隆也と付き合いたいと思う女の子たちは必至で隆也の関心を引こうとしてるのに、今まで関心を持った女の子はいないのかな?

「雑談をするためにお前を部屋に呼んだんじゃないんだぞ。早く作れよ。お前も家に帰るのが遅くなるぞ」

「あ、家に連絡するの忘れてた。メールしてもいい?」

「ああ」

電話にしなかったのは「隆也の家でご飯作ってから帰る」って言ったら、絶対に有紀に文句か嫌味を言われるからだ。

「ポチは遅くなる時はいちいち家族に連絡するのか?」

「するよ。だって夕食を作るのは僕の役目だからね。作ってなかったら迷惑かけるでしょ。有紀だって部活あるし、敦兄は仕事で疲れて帰って来るんだよ。お腹すいて帰って来て何もなかったらガッカリするじゃない。最初から作ってないって知ってたらどうにでも出来るでしょ」

「お前は母親か。まあポチの家の家庭事情なんてどうでもいいさ。出来たら呼んでくれ。俺隣の部屋にいるから」

「わかった」

バタンと隣の部屋のドアが閉まり、僕はキッチンに立つ。

家族と住んでるはずの家なのにキッチンは使った事がないようにピカピカだ。隆也は掃除もしなさそうだから、ハウスキーパーを頼んでるのかもしれないな。

調理器具を確認し、買ってきたものを綺麗に洗う。

今日のメニューは肉じゃがと鰆の利休煮、大根と人参の味噌汁とほうれん草のおかか和え。嫌いな食べ物はないって言ってたから大丈夫だと思う。

初めてのキッチンは使い勝手がわからず、新しいお鍋は使いこまれてなくて味が尖がってしまう。自分の家で作るようには出来なくて、隆也に気に入ってもらえるか少し不安になる。


「隆也出来たよ。すぐに食べる?」

「出来たのか。冷めたらおいしくないだろう。今行く」

テーブルに料理を並べてご飯と味噌汁をよそって置く。

「どうして俺の分だけ並んでるんだ?」

「え?」

「俺一人で食べろと言うのか?ポチも食べて行けばいい」

「誰か呼んで一緒に食べるのかと思ってた」

「女はこの家には呼ばないと言っただろう。他の奴を呼ぶならそいつが来るまで待たないといけなくなる。時間の無駄だ。それに連絡するのがめんどくさい」

「……。わかった。一緒に食べる」

自分の分もテーブルに並べて隆也と一緒に食べる。

「何だかこの前食べた肉じゃがとは違う気がする」

「わかるよね。良い肉使ってるから大丈夫かと思ったけど…。お鍋がね使いこまれてないから味が少し尖がってるんだ。家の鍋はもう何年も使ってるから」

「鍋が新しいと違うのか?」

「うん。他の調理器具も新しい物ばかりだしね。金物臭いっていうのかなあ。気になるよね。どこかで食べる方がいいかも」

「いやいい。まずいわけじゃない。これも上手い。デパートの惣菜とかよりもずっとうまいと思う」

「ありがとう。隆也が嫌でないならば食べてくれると嬉しい」


肉じゃがはコロッケにすれば尖がった味も気にならないかもしれない。残ったらコロッケにしてみようか。

そう考えたけど、結局二人で全部食べてしまってコロッケを作る事はなかった。

「ポチ、今日買った鍋は使いこむ方がいいのか?」

「そりゃあね。何でもそうでしょう。使いこむ方が味が出るんだよ」

「そうか…。じゃあポチが使い込めばいいんだな」

「何?」

「これから俺の時間がある時に料理してくれ」

「何で僕?誰か他の人に頼めばいいじゃない。それとかハウスキーパーに頼むとか」

「昔ハウスキーパーに来てもらった事があるが、俺には合わない。週に1回の掃除でも嫌なんだ。そうだポチが掃除もしてくれればいいんだ」

「ちょっと待ってよ。そんな事したら僕バイト出来なくなる」

「そう言えばポチはバイトを探してるんだったな。じゃあちょうどいい。俺の家のハウスキーパーをしたらいいじゃないか。ちゃんと時給は出す。ポチの都合にも多少ならあわせてやる。ポチに接客業は難しいだろう。ここなら人に接する事は少ないし、自分でやりたい様に時間を融通できる。大学からも近いしいいと思うがどうだ?」

確かに美味しいバイトかもしれない。家事なら得意だし、時間に融通が利いて、大学からも近くだ。何より隆也のプライベートに近いところにいられる。隆也をもっと知る事が出来る。

「わかった。隆也、僕を雇ってくれる?」

「ああ。商談成立だな。じゃあよろしくな」

「こちらこそよろしく」

隆也から差し出された手を握り返して握手する。

思ったよりも熱い手のひらにじわりと身体に熱を帯びたような気がした。

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