キミと空とネコと

キミと空とネコと31

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いつもより少し早めに起きて自分の弁当を作る。昨日のグラタンと卵焼きアスパラのベーコン巻きも作って冷凍にしてあるものを炒める。ブロッコリーは塩茹でしたもの。卵焼きは出し巻きにする。それにプチトマトを入れバランスよく配置する。ご飯にはフリカケをふって。今日はノリタマの気分。朝ご飯もお弁当の余りのおかずで食べる。

「よしっ。武蔵行ってくる。」

武蔵の頭をグリグリとなで元気をもらって通勤する。

だいぶ温かくなってきた日差し。青空には薄い雲がかかっている。

「おはようございます。」

「おはよう。海人くん。今日もヨロシク。」店長の彰人さんに挨拶しロッカーでエプロンをつける。

出勤してくるスタッフに少し緊張しながら挨拶すると、みんな笑顔で「おはよう」と返してくれる。

ほんとにいい職場だよな。

売り場の確認をして(まだ覚え切ってないんだ・・・。)倉庫で昨日の続きをする。倉庫での作業は力仕事だけど、いろいろな本に触れられて楽しい。あっという間に時間が経つ。

「海人くん。社長が10時のお茶においでって。」

店長に言われて麗華さんの部屋に行くと、麗華さんが本をみながらウンウン唸っていた。

「どうしたんですか?麗華さん。」

「ああ。海人くん。今日はコーヒー入れてくれる?煮詰まってんのよ。」

本と睨みあっている麗華さんにコーヒーを手渡し、ソファーに座る。

「どうして最近の子のお弁当はこんなにフクザツなのよ。」

麗華さんが睨んでいる本はキャラ弁の本だった。

「キャラ弁ですか?幼稚園の子供とかそうみたいですね。」

「うちさー、幼稚園の双子がいるのよ。いつもは給食なんだけど、お弁当の日があって、いつもはお手伝いさんに家の家事まかせててお弁当も作ってもらってるんだけど、お手伝いさんが休みの日で、私が作らないといけないのよぉ。でも無理だわ。あの子達ったら、聖華(セイカ)と麗夜(レイヤ)っていうんだけど、キャラ弁じゃないとダメだって聞かないのよ」
大きなため息をつく麗華さんにママの顔を見る。オレも行事の時だけは弁当を作ってもらえた。まあ、弟たちも必要だったついでなんだけど・・・。

「麗華さんそのお弁当いついるんですか?」

「えっ?今週の金曜日だけど。」

「オレでよかったら作りましょうか?」

「海人くんお料理出来る人?ならお願いしたいわ。」

「おいしいかどうかはわかりませんけどオレでよければ。」

「助かったわ。お願い。」

「金曜日出勤した時で間に合いますか?」

「ええ。大丈夫よ。ほんと海人くんはいい子だわ。」

後からギュッとハグされる。今日もいい香り。何度もハグされこの行為にも慣れてきた。女の人特有の柔らかさには少し戸惑うけど。

「材料費とかは後でちゃんと請求してね。」

「はい。ちゃんと請求します。余裕ないんで。」

「そうそう。遠慮は禁物。ちゃんと言える関係でいたいものね。」

キャラ弁の本を借り、帰りにスーパーで買うもののチェックをする。今日は明日のユウの中華料理の材料とと麗華さんの双子ちゃんの弁当のおかずと買い物しなくちゃな。

お昼は休憩室でお弁当を広げる。

「高瀬さんて家族と同居?お母さんの手作り?そのお弁当。」女の子たちに聞かれて・・・。

「一人暮らしなんだけど、余裕ないから外食はきつくて。自炊なんです。で、弁当も自分で・・・。」

「ええっ。自分で作ってるの?すごいおいしそう。」

「高瀬さんって、何でも出来そう。付き合ってる人いるんですか?」

「いないよ。オレなんか。」

「えええ。同じ職場じゃなきゃ絶対告白しちゃうのにぃ。高瀬さんイケメンだしお料理出来るし、ガツガツしてないし理想の彼氏かもぉ。」

「そうそう。でもイケメンっていうよりミカエル系?キレイな感じよね。」

「そうだよなぁ。オレ最初ビビったもん。同じ男とは思えない。守りたくなる感じ?」

「それヤバイよぉ。」

オレそっちのけで盛り上がるスタッフ。こういうのしんどい。どんな顔したらいいんだ?

「ちょっと、キミたち。海人くんはまだ慣れてないのにそんな風に囲んじゃ怖いだろ。それにヤバイとか海人くんに失礼じゃない?」

店長がオレの様子に気がついて声をかけてくれる。

「高瀬さんごめんなさい。」

「そうだよな。失礼な事言って悪かった。」

みんな口々に言って去って行く。

「店長ありがとうございました。」

「いいんだよ。姉貴にちゃんと見てろって言われてるし。海人くんごめんね。みんな悪気はないんだよ。海人くんが気になって仕方ないみたいだな。キミは魅力があるからね。」

「オレに魅力ですか?そんな事いわれたの初めてです。」

「みんな口にしないだけだよ。海人くん自身もわかってないみたいだけど。気をつけないとダメだよ。」

「はい。」

気をつけないとってどういう事なのかわからなかったけど・・・。

オレに気を使って言ってくれたのだとあまり気にも止めなかった。







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